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<ミャンマーで今、何が?> Vol.208
2017.01.17

http://www.fis-net.co.jp/Myanmar

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■メルマガの初心に戻れ

 ・01: メルマガの初心に戻れ!

 ・02: どうしたら「英語のプロ」になれる

 ・03:突然トランプ???

 ・04: The Apprenticeとは何だ?

 ・05: 第一回目の番組「ジ・アプレンティス」の開幕

 ・06: アプレンティスという番組のルール説明

 ・07: 東西南北研究所から一言

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01: メルマガの初心に戻れ!

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4年前のメルマガ第1回目に、ミャンマーの民主化はスーチーの英語力がなければ不可能だと断定的に書いた。果たして正しかったのか? 4年間経過して、その感は益々強くなった。

逆に言うと、非英語国の首脳で、英語が苦手だと、これからの国際交渉でイニシャチブを取れないどころか、大きく不利な状況に追い込まれるということである。

特に中国・韓国・日本の首脳は歴代、英語が苦手で、すべて官僚あるいは通訳に任せきりだった。その結果、二国間あるいは三国間の問題ですら、首脳同士が直接遣り合うのでなく、米国など第三者の介入がなければ解決できなくなってしまった。これはこれら3カ国の英語教育が国を挙げて失敗だったという証明でしかない。あるいは、江戸時代の蘭学通詞からほとんど進歩していないのでは?

ミャンマーの属するアセアン10カ国でも、シンガポール、フィリピンなど英語で国際交渉できる国家首脳が増えている。
EUなど、それぞれ自慢の国家言語を持ちながら、今では加盟国すべての首脳が英語を国際共通言語と認め、丁々発止と議論に参加している。今時、経済力だけで国際進出しているのは、世界広しと言えども、中国・韓国・日本ぐらいなものだ。

癪だが、英語はいまインターネットとEメールの発達により、世界のエスペラント語、すなわち世界共通言語となってしまった。

それを実証してしているのがミャンマーのスーチーである。

2011年11月オーストラリアからインドネシアのバリ島に向かう大統領専用機からインヤー湖畔の邸宅に電話が入った。オバマ大統領の電話に、通訳なしで直接応答したのがスーチーであった。

そして翌月初めにヤンゴン入りしたヒラリー・クリントンと英語でハグしあったのも、このスーチーである。

そして、ミャンマーの民主化が始動した。

通訳がいかに優秀でも、首脳の意気込み・情熱まではなかなか伝わらない。通訳が話している間、特に記者会見の場で、本人の手持ちぶたさの間抜け顔はCNNで証明されている。そこで、記者連中の鋭い質問に直接、しかもユーモアと皮肉を込めて、英語で言い返せれば、その効果は絶大である。

それをスーチーはやってきた。

そのあたりの迫力は、先週ご紹介の「ウエスト・ウイング」で鑑賞願いたい。中国・韓国・日本の首脳がどれほど時代遅れであるか、唖然とするほどよく分かる。

実は、これは国家首脳に限らず、大企業を筆頭に、中小の企業体質にも染み付いた大問題である。たいていの企業には、英語屋と言われる重宝な部下はいる。しかし、それはパロットとしての通詞であって、決定権を持つ迫力あるトップの英語ではない。

ざわつく空港ロビーで聞こえる日本人の英語はほとん和式英語の発音である。これは海外での話。それではと成田空港でのアナウンスに耳をすますと、これも和式英語の発音。日の丸飛行機の機内アナウンスも全て和式発音。NHKの海外で活躍するレポーターの英語も和式発音。そしてオレの英語も和式発音。ドウシテ、ど・ど・どうして何だ???

日本人としてそこのところに疑問を持ち、出来の悪い自分自身をモルモットに、開始したのがメルマガ「ミャンマーで今、何が?」の真の目的である。
このモルモットは「英語のプロ」になることを究極の目的にしている。
「英語のプロ」の裏側には、日本語での伝達という重要な使命が隠されている。

そもそも英語の文章を組み立てるのに、母国語での思考が基本となる。その母国語の基本が確立しないうちに英語を習うとアホな英語しか喋れない。
だから、日本語での文章力は必須科目で、決しておろそかにしてはならない。

企業トップの方で、ホンナラ帰国子女を採用すればバッチリやないか、と安易に決断する向きもある。だが、海外出身の帰国子女は日本文化から遠ざかり、日本語での伝達が苦手で、得てして不向きである。

日本の首脳、あるいは企業トップに、上り詰めようとするアナタ。ご自身が英語ぐらいマスターしては? というのが東西南北研究所の提案である。そのノウハウは研究所内でほぼ完成に近づいている。

髪の毛を振り乱して、アナタの鼻先に指を突きつけるトランプなど、軽くあしらう程度の英語感覚で十分だと思う。それには欧米系レポーター、欧米首脳に対するスーチーのやり取りが実に参考となる。

それだけに、早い時期のいつか実現するトランプ・スーチー首脳会談が楽しみである。



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02: どうしたら「英語のプロ」になれる

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そこで、簡潔で無駄のない文章、必須要素はすべて盛り込む文章の達人へのアプローチからはじめた。今の時代、それがインターネットでできる。

ヤンゴンでの話だ。修行を開始した7~8年前、ネットカフェで英文のミャンマー記事を片っ端からメモリースティックに記録。自宅に戻り、電子辞書を片手に、それを日本語に置き換えていく。これを毎日実行する。365日実行する。凡人に残された道は、ただ一つ、ひたすら努力するのみ、と先輩が教えてくれた。今でもこの修行は続いている。英語道に卒業式はない。

だが不思議なことに、年を追うごとに辞書を引く回数が目立って減り、つかえずにスラスラ英語が読めるようになる。あれほど出来の悪いモルモットが、長文でも苦にならず、最後まで読める。もちろん意味不明でつっかえるときもある。だから、電子辞書は離せない。その内に、英語として上手い文章、拙い文章の区別もつくようになった。先輩の指導は正しかった。

世界でも一流紙と言われるクオリティ・ペーパーは中味が濃く、鋭い指摘が多い。だが、一流紙でも視点や論調を踏み外したものもある。この辺からジャーナリスティックな見方・読み方が別途に要求される。一流紙と言って、鵜呑みにするなということだ。

そして、文面ではなく、行間を読み取る、眼力も要求される。この修行では、軍事政権のマウスピース「NEW LIGHT OF MYANMAR」に大変お世話になった。肝心なことは明らかにしない、これが編集方針のようだった。だからタンシュエと胡錦濤が北京で会談しても、何が話題かは書いてない。随行員の顔ぶれ、あるいは掲載された写真で判断する。眼光紙背に徹すの修行には史上最高のテキストであった。

ところで電子辞書には大いに助けられた、英和・和英だけでなく、医学・経済・政治関連の辞書そして百科事典まで含まれている。これ一つあれば、NYタイムスでもWSJでも、なんでも読みこなせる。

それにしても日本の試験制度では、どうして辞書の持ち込みを禁止したのだろう?
海外出張での書類・新聞の情報収集には、電子辞書だけが頼りになる。だが、辞書の活用方法、見方は日本の学校では教えない。辞書の引き方は奥が深くコツがあるが、日本の教育制度では無視されてきた。だから、海外出張に持参しても上手く活用できない。そして海外で一人悶々と悩む。

学校では国際的に通用しないムダな和製発音・和製英語を何年もかけて教えてくれる。
だからニューヨークの5番街でマクドナルド、マリリン・モンローと発音しても、まず通じない。
学生時代の英語では通じない英語がアメリカでは話されている。

それら全てを反省材料として挑戦しているのが、「英語のプロ」への道である。



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03: 突然トランプ???

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「英語のプロ」への道は孤峰エベレストと同じく、アクセスルートはいくつもある。

突然だが、あのトランプをこのメルマガで取り上げたい。世界に衝撃を与えている男である。屁理屈はいくらでも付く。ミャンマーにも直に影響は表れる、そしてスーチーとの対決もそう遠くない、という屁理屈だ。だから、このメルマガで取り上げても、看板に偽りとはならない。

メルマガの情報収集は、今の時代、インターネットが便利だ。
もちろん全て英語での情報収集である。

日本語のウィキペディアだとすでに第45代米国大統領と記載されている。
だが、就任式は1月20日である。まだ一週間先の話だ。米国大統領は一瞬先何が起こるか分からない??
英語のwikipediaだと、大統領に選ばれたが就任前のという意味でPresident-electと記述されている。その点では英語の方が正確で、論理的と言われるのも、納得する。

<ドナルド・トランプ>
1946年6月14日、米国NY州クイーンズ区生まれ。1968年ペンシルベニア大学ウォートン校で不動産学を履修し経済学士号を取得。1971年、家業の不動産・建設業に入る。

このペンシルベニア大学のウォートン校はアメリカでもトップ10に入る超名門校で、ここでMBAを取得したことは、彼がビジネスマンとしてただならぬ人物ということである。だが、ゴシップだけで話題に入る連中は、その意味深さを知らない。

"自分は米国の破産法をもてあそび、これが自分にとって大いに役立った"と2011年ニューズウイーク誌に語っている。彼はタフなビジネスマンで、冷静に物事を判断し、交渉術に長け、その成功例はアメリカンドリームとして語られてきた。

THE TRUMP ORGANIZATIONの名前で、いくつものオフィスタワー、カジノ、ゴルフ場を独創的な手法で事業拡大している。と簡単に書いたが、アメリカ国内における"トランプ"のブランド名を冠したビルやカジノの数は中途半端ではない。
ミスUSAとミス・ユニバースを1996年から2015年まで主催。大統領選出馬で2016年は降りた。
2004年~2015年: リアリティTVショーの「The Apprentice」をNBCで放映し全米で大ヒットした。

2016年のForbes誌によれば、トランプは世界で324番目の金持ちで、米国では113番目のリッチマンとリストされている。その資産価値は45億ドル。
それにしても上には上がいるものだ。トランプ以上の金持ちがわんさかいる。彼らが世界の富の90%を支配している。

1981年に兄フレッドJrをアル中で亡くし、それ以来ドナルドは禁酒・禁煙を守っている。これもあまり知られていないが、彼の意志の強さが、どれほど強固かの証である。父親はドイツ系、母親は英国のスコットランド出身。典型的な白人人種ということである。

父親も不動産・建設業界でアメリカンドリームを成し遂げたが、息子のドナルドははるかに規模のデカいアメリカンドリームを実現し、金髪碧眼のモデルのような美人とばかり結婚し、離婚のたびに財産の半分を分け与え、現在は三人目の夫人。あと一週間ほどでアメリカの最高権力者に就任する人物である。

アメリカ人には、これらが常識としてインプットされているが、日本人にはどれほどだろう。



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04: The Apprenticeとは何だ?

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噂だけでドナルド・トランプを取り上げると、自分を見失ってしまう。このメルマガのスタイルは自分で納得できる資料を自分で追求することにある。その手法をお目にかけよう。これも英語道の一環である。

関連記事で気がかりなことがある。TVショーの「The Apprentice」とは何なのだ。あらすじはネットで読んだが、現物のビデオを見てみたい。これでトランプの人物・性格が見えてくるかもしれない。
このヤンゴンでどれほどのことができるか試した。

このヤンゴンには、これはと目をつけたDVDショップが幾つかある。ジャンルは異なるが、店主の選択眼がそれぞれ私の好みだ。「ウエスト・ウイング」は発掘までに4年かかった。この「ジ・アプレンティス」はチョット待ってと言われて15分ほど待たされた。ずっしりと重い美術全書のような化粧箱が奥から出てきた。入荷したばかりで、倉庫でまだ開梱してなかったという。最新のDVDが69枚も入っている。全米で放映された全シーズン分が詰まっている。見るからに高価そうだ。手持ちの金ではとても足らない。だが、この機会を逃すとまた4年かかるかも知れない。サイカーを飛ばし往復し、大枚をはたいた。

深夜に赤ワインでDVD鑑賞会が延々と始まった。
なぜトランプが米国の大票田を獲得し、クリントンを破ったかが見えてきた。トランプの手法・考え方がこのDVDに詰まっている。彼の意思決定は簡潔でストレートなのだ。そして日本人の苦手な決断が早い。敵は多いが、アメリカ人の好みにピッタリなのだろう。世界最高の全米の権力者にのし上がった原点はこの番組にありそうだ。大枚をはたいたDVD69枚はムダでないどころか、今後のトランプの意志決定行動の謎を解く貴重な教材となる。

ところで、The Apprenticeの意味とは? 分からない単語を調べるのは英語道の基本の基本である。

職人の世界とは丁稚奉公の世界でもある。その丁稚奉公人を"アプレンティス"と言う。欧米の徒弟制度で言えば見習い工、あるいは弟子という解釈でいいだろう。あるいは実習生と言っても良い。
ついでに、それに対する親方はマエストロ、またはメンターとも言う。単にマスターでも良い。

その前に、アメリカ人が抱くトランプのイメージを整理しておこう。

$ ミリオネアではなくビリオネアである。超桁外れのリッチマン
$ プレーボーイでスーパーモデルのような美人しか相手にしない
$ 自家用ジェット機、自家用ヘリ、世界最大級の豪華ヨット(元ブルネイ王侯の所有)を所有
$ 破産したり見捨てられたビルを独特の勘で買い取り、超豪華なコンドに改装して売却する錬金術士
$ 現代のMaidas(古代ギリシャ神で、手に触れたモノを全て黄金に変えたと言われる)
$ 自家用ジェットでマイアミに飛び、自分のゴルフ場で接待、夕食はNYの一流レストランなど当たり前
$ バサバサのヘアスタイルが特徴

このNBC連続TVシリーズを収録するため、大観衆収納可能なスタジオを、自分の住むNYのトランプタワー内に設営した。
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05: 第一回目の番組「ジ・アプレンティス」の開幕

トランプはこの連続番組のエギュゼクティブ ・プロデューサーである。現場を指揮する総合演出家だ。
だから、トランプのモノの考え方、手法、テクニック、全てを覗き見ることができる。

NY五番街にある69階建ての金ピカのトランプタワーにイエローキャブで若者たちが続々と乗り付ける。NY五番街とは銀座四丁目みたいなものである。
正装した年輩のドアマンが入り口のドアを恭しく開けてくれる。
お上りさんには気後れする威厳が漂っている。

だが若者たちはその威厳を押し返して、顔を引き締め、旅行ケースを引きずり、中に入っていく。

指定された階にエレベーターが止まると、落ち着いた雰囲気の広い専用フロア。
中央に魅力的な女性が照明に浮き上がる。後ろには金色のロゴで大きくトランプ・オーガナイゼーションと書いてある。紛れもなく、ここがトランプ帝国の本拠地だ。受付の女性が事務的に語りかける。
ご用件は? お名前は? 

おどおどした態度を見破られないよう、ミスター・ドナルド・トランプとの面接が・・。名前を名乗ると、あちらでお待ちを!
受付に目を取られ気づかなかったが、すでに何人かの若い男女が、旅行ケースを片手に横端に佇んでいる。蔑まれないように顎を突き出し、相手の服装、顔付きなどを値踏みする。目線が交差すると、余裕を演技するスマイルに変わる。いかにも出来る、アメリカの若者たちという雰囲気だ。

全員が勢揃いしたのだろう。受付の女性が、重厚なドアを指し示し、「中に入って! ミスター・トランプがお待ちかねよ!」 ぎごちなく若者たちが部屋に入っていく。
左右に長い大きなテーブルの向う側中央に、あのテレビで見たドナルド・トランプが、少し離れた両脇に年輩の男性と中年の女性が一人ずつ、合わせて三人が座っている。促されて、テーブルのこちら側に8人が座り、その後ろに8人が立つ、合計16人の若者たちだ。

日本人の面接だと、わざとらしく女性が椅子に座り男性が後ろに立つかもしれない。ここではそうでない。バラバラに男女が座り、バラバラに男女が後ろに立つ。それがアメリカンスタイルだ。

ちょっと待った! トランプは全てに責任を持つ総合演出家だった。
全ては実況中継の感覚で全米にテレビ放映される。テレビに映らない部分で、トランプのコレオグラファーが活躍しているはずだ。日本語で"振付け師"と訳されるが、その役割は重要だ。演技指導する演出家と訳した方が実像に近い。

例えば、大統領が記者会見のリハーサルをする。日本の歴代首相のように原稿を棒読みすると、ダメ! ダメ!、ダメ! と怒鳴り、報道陣の顔ぶれ、テレビカメラの位置などを確認して、会見場内をゆっくり見回してほしいと注文をつける。そして真正面のTVカメラを意識して、ゆっくりと囁くように話してください。キーワードは"ゆっくり"ですよ、と念を押す。

振付け師の指導は続く。ひとつのパラグラフを話し終えたら、記者連中の反応を確認するように、ゆっくりと会場内を見回して。皆の注目を確認したら、気づかれぬように大きく深呼吸。そして力のこもった大きな声で次のパラグラフに入ってください。最初はしっくりこなかった大統領が、威厳のある大統領に変身していく。この辺りは「ウエスト・ウイング」でいくつも実例が学べる。

トランプもそこは抜かりがない。彼の右腕である振付け師が、如才なく、そしてテレビ映りの良い演出を指導する。
アメリカンスタイルでラフにバラバラに座ったような若者たちだが、男女比は不自然でないバランスで配置されている。これがトランプ流なのだ。そこには冷徹なトランプの緻密な計算が施されている。それを読み取りたい。

そしてトランプの口火が切られる。両脇に離れて座った二人のアシスタントはニコリともしない。重苦しい雰囲気が続く。何人かは口内が乾くのだろう、唇を舌舐めずりする。あるいは生唾を飲み込む。その一瞬をカメラは捉えている。この重厚な重役室が緊張に包まれる。すべては振付け師の演出だが、実際はトランプの演出である。

「ようこそ、私の街ニューヨークへ! 私の名前はドナルド・トランプ。NY最大の不動産デベロッパーだ。至る所にビルを所有している。それに、モデルエージェンシーも経営し、ミス・ユニバースも主催している。ジェットライナー、ゴルフ場、カジノ、それにプライベートのリゾートも所有している。そのうちの一つは世界で最も豪華なお屋敷である。」

論理的な英語では、それらに全て複数形を示す"s"がついている。カジノもゴルフ場も二つ以上所有しているという意味だ。くどいが、最低二つだ。女性のみならず、男性からもため息が漏れる。



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06: アプレンティスという番組のルール説明

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これらの若者たちは、全米215,000人の応募者から厳選な事前調査を受け、最終選考に残った16人のエリートである。バランスよく女性8名、男性8名の比率だ。年齢は21歳から30歳前半の若者たち。

若いとはいえ経歴を見ると、米国No.1とみなされるハーバード大学でMBAを取得したり、Ph.D.取得者もいる。自営業者でレストランのオーナーもいる。不動産販売のトップセールスマンもいる。高卒だが、インターネット会社を起こした創業者もいる。地方で成功した事業を辞め、初めてNYに挑戦する若者もいる。現在は博士課程挑戦中の政治コンサルタントだが、4年前は大統領府、なんとウエスト・ウイングで働いた女性もいる。世界最大のテレコム会社で上級経理役員をやっている女性もいる。有名な投資クラブを立ち上げ何百万ドルを動かしている猛者もいる。全米でトップ3%にランクされる不動産取り扱い業者もいる。貸付金会社のオーナーもいる。何百万ドルのストックオプションをdot.comの崩壊で全て無くし、今はMBAを取得しハイテク企業で働く女性。医学校を卒業し博士号を取得し現在はメディケアのMD(社長)という男性もいる。

ほとんどが20歳代だが、新卒はいない。それぞれが多彩な職歴で、上昇志向の強い連中だ。
これがトランプの呼びかけに応じたアメリカの若者たち16名である。

これから16週間にわたって、毎回トランプ流のシビアな課題が与えられる、若者たちのビジネス・スキルが試され、じっくりとモニターされる。テレビ放映だから1週間に一回の放映である。
第一回目は男性8名、女性8名の2チームに分けられる。
そして自分たちのチーム名を皆で考えろ。それが君たちの会社名だ。
そして、それぞれにチームリーダーを選び、企画案を練り、協力し、相手チームとビジネス・スキルを競い合うのだ。

勝ったチームはこのトランプタワーの、共同生活ができる豪華なスイートルームに滞在し、報酬として毎回、超豪華なプレゼントを楽しんでもらう。
負けたチームは翌朝この重役室に集まり負けた原因を分析する。そして、負けた責任は誰にあるのかを徹底的に追求し、毎回一人が下に降りるエレベーターに乗り、故郷へ帰る。
最後の最後に、トランプが理由とともに一人を名指しファイアと宣言する。ファイア=首→解雇だ。

この番組によって、トランプの"You are Fired!"はアメリカの流行語となった。
他のメンバーは首の皮一枚で繋がったわけだ。彼らは上行きのエレベーターでスイートルームに残ることが許された。

毎週、責任を負う一人が消えていく。
そして、最後の最後に残ったビジネス・スキルに長けた若者が、数あるトランプ帝国の会社で社長として1年間働き、年収$250,000が保証される。社長と言っても、ドナルド・トランプの見習いということだ。

重役室(英語ではボードルーム)で、トランプの両脇に物静かに座っていた男女二名は、それぞれにトランプ会社の社長を務め、今回はトランプの目として、耳として、両チームに寄り添い、その行動を逐一モニターしてトランプに報告する役目で、負けた原因を分析する場面では、トランプに助言を与える役目もある。



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07: 東西南北研究所から一言

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このアプレンティスは実に面白い番組で、そのうちマネの得意な日本のテレビにも登場するかもしれない。多角的に空撮を使用して、NYのど真ん中、ハドソンとイーストリバーに挟まれたマンハッタンの観光名所が至る所に出てくる。緑に覆われたセントラル・パーク、ウォール街、そして自由の女神と、それから一流レストラン、大企業の内部までが紹介される。

ウエスト・ウイングもそうだったが、NYっ子の英語のスピードは信じられないほど早い。このDVDには日本語の字幕などついていない。だから、ヤンゴンは英語の勉強には、東京よりもはるかに環境が整っている。このスピードをキャッチできたら、アナタも米国のトップ10大学でMBAに挑戦できるだろう。

そうでなければ、ノイローゼになるか、落後者の烙印を押されるだけだ。あるいは完全にキレて銃の乱射事件という前例もある

トランプの手法は、どんな手を使っても勝負に勝てという。きわどい言葉だが、sexを売ってもという表現を使っている。旧大陸の英国人は、アメリカ人のその成り上り根性を馬鹿にしてきた。だが、アメリカ人にとっては、それはアメリカンドリームである。今ではアメリカで発達したMBAが英国にも欧州大陸の大学にも、そして日本にまで蔓延している。

アメリカ流の彼らに欠けているのが重大なサムシングである。
自己中心ではなく、地球規模で考える何かである。
欧米人は簡単にトランプ流には倫理が欠けていると攻撃するかもしれない。
だが一方で、トランプは台湾カードを拾い上げた勇気ある男でもある。世界の指導者で、中国に言われるままに台湾カードを捨てた情けない国家は多数ある。

彼らには、日本の旧制高校、あるいは大学の教養課程で履修した、無駄なような偉大な哲学が欠けているような気がする。ビジネス・スキルだけが研ぎ澄まされていく。そしてロヒンジャーだけではない、ボートピープルが世界中の海に吐き出されていく。

トランプは言う。NYは世界経済の原動力で、いっときも眠らない。注意を怠れば、飲み込まれて捨てられるだけだ。だが、俺のように頭を使い、努力すれば、全てを手にできる。
世界の富を牛耳る彼らには住み良い世界かもしれない。だが、マンハッタン島から駆逐される、残り90%はどこを放浪すれば良いのだろう。
トランプは国境に高いウォールを築くという。さすがにウォール街を制した男だ。ウォールが好きなのだろう。
だが、これはアメリカだけの話しではない。欧州でも難民が通過する国で、通せん坊をする案が真剣に論議されている。この辺りの感覚は、日本人の苦手な地理問題で、民族問題でもある。ミャンマー人は違う。国内の136の民族だけでなく、世界中に海外労働者として散らばっているからだ。

日本人が安い労働力として、海外に売られていった時代、ブラジルやハワイ、そして米国西海岸に活路を求めた時代、からゆきさんたちの歴史から学べば、経済発展だけでない世界観が見えてくるはずだ。

などと言ううちに、今週金曜日はドナルド・トランプの大統領就任式だ。ワシントンとヤンゴンでは時差がある。真夜中に就任式の実況中継を見せてくれる友人を探さねば。トランプ研究は、たった今始まったばかりだ。



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