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<ミャンマーで今、何が?> Vol.209
2017.01.20

http://www.fis-net.co.jp/Myanmar

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■なぜドナルド・トランプなのか?

 ・01: なぜドナルド・トランプなのか?

 ・02: トランプ・ゲーム

 ・03:セールス技能

 ・04: 大統領就任式

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01: なぜドナルド・トランプなのか?

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ドナルド・トランプを俎上に載せたのには理由がある。
話題性があり、大統領就任式の前夜だからではない。

世の中が今、大きく転換しているのを、強烈に教えてくれたからだ。

ロヒンジャー問題を取り上げた時に気づくべきだったが、マスごみの扇動に煽られて、その時は全く見えなかった。

英国スコットランドの独立問題が持ち上がった時に、その兆候はすでにあった。だが、誰も気づかなかった。東西南北研究所もボケッとしていた。

そして、あれほど苦労して作り上げた欧州連合(EU)を、英国が離脱すると決定した時、デビッド・キャメロンは首相を辞し、テレサ・メイ女性首相が誕生した。この決定は英国の首相が下したのでも、議会が下したのでもない。英国国民が国民投票によって下したのである。
この時も、東西南北研究所はボケッとしていた。実に情けない。

そして、問題のトランプである。
世界のマスごみは、トランプの思いつき発言や、トランプの奇抜な発想だけを話題にしがちだが、肝心要なことは、英国の国民投票と同じく、あのスーパー大国の国民の過半数がトランプに投票したことにある、と見るがいかがだろう。

それともう一つ言及したいのが、英国の国民投票にしても、アメリカの大統領選挙にしても、過半数は取れなかったが過半数近くがその反対票を投じている。ということは、今の選挙方法は民主的とは言え、半数近くの反対者が現実に存在するということである。三途の川ではないが、票の一票が中間点を超えるか超えないかで、共和党が政権を握り、あるいは民主党が踏みとどまる。非常に不安定な制度が民主主義と言える。確かに、一党独裁の共産主義や、軍事政権よりは、マシなのであろう。

ミャンマーでは、半世紀以上の虐げられた悪夢のような軍事政権から、やっと解放されたばかりである。それを金属疲労が破綻をきたしたような爛熟しきった民主主義国家のマスごみが、新政権では混乱が生じ、結局は日本の民主党と運命をたどる、と他国の歴史的な経緯を無視して的外れな意見を述べている。爛熟しきるとは、すでに腐敗が始まり、腐臭がするということである。そのアドバイスが、どれほど新生民主主義国家に役に立つのであろう。

いま、トランプの出現によって見えてきたのは、第二次大戦後、そして冷戦終結を経て、確立された国際秩序や国際制度、ビジネス成功例が、金属疲労のような破綻をきたし始めたのではないだろうか。国連機構、国際オリンピック委員会、国際サッカー連盟など、および各国に設けられたそれらの下部機構においた、巨額資金にまつわる不祥事が発覚しているのは腐敗腐臭以外の何物でもない。

その腐敗腐臭に敏感に反応した国民がNYウォール街の占拠に走り、そしてドナルド・トランプに票を投じた。国民はすっかり出来上がってしまった正義ヅラをした社会構造にうんざりしており、オバマが唱えた"チェンジ"どころか、もっと過激な"ぶち壊し"に走り始めたのでは。



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02: トランプ・ゲーム

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とはTV番組「アプレンティス」の演出手法だ。
総合演出家は、アメリカンドリームを成し遂げたあのドナルド・トランプである。

アメリカ全土から選抜された若者たちが世界経済の中心地NYにやってくる。シアトルから、テキサスから、カリフォルニアから、そしてアイダホの田舎町から参加したものも、あるいはシカゴ・ニューヨーク出身の洗練された若者もいる。NYと言ってもマンハッタンのウォール街ですでに鍛えられた若者もいる。とにかくアメリカ全土から、世界の大金持ちトランプに弟子(=アプレンティス)入りするためにNYにやってきたのである。

16週間連続放映されるNBCの番組でトランプの編み出した試練に毎回勝ち抜いていけば、最後の最後、15人のライバルを蹴落として、ただ一人が勝者となり、トランプ帝国が運営する数多くの企業のうち一社のCEO、あるいは社長をトランプの"弟子"として一年間任されるという趣向だ。その年収は$250,000、乱暴換算で邦貨2千5百万円。それを全米のTV視聴者はハラハラ、ドキドキしながら見入っている。

NY五番街にあるトランプタワーの重役会議室に集められた16人の若者たちは、すでに有名人であるトランプを前にして、緊張とあこがれ、そして溜息、トランプのユーモアにリラックスしながら、複雑な気持ちが、それぞれの表情に現れる。

NYは世界経済の牽引車である。その車輪は決して止まらない。24時間動き続ける。油断すると、自分を失い、社会から弾き出され、競争から落後する。だが、注意深く、怠ることなく、努力すれば、オレのように全てを手にすることができる。そのためには頭を使うことだ。オレはそれをやってきた。

私の弟子(アプレンティス)として君たち16名の中から、ただ一人を採用する。しかも破格の待遇でだ。
ルールは簡単。毎週、私の企画した試練に勝ち抜けば良い。最初に君たちを2つのチームに分ける。女性と男性のチームだ。それぞれ公正に8名と8名の対決だ。

最初に準備して欲しいのは、自分たちのチーム名を考えること。それが君たちの会社名だ。そしてリーダーを互選すること。リーダーは与えられた課題に対し作戦を練り、配下の分担を決定する。どちらのチームが勝者になったか、結果は明白に分かる。

勝者チームには特別のご褒美が待っている。上階のスイートルームでゆっくりくつろいで欲しい。敗者チームはこの重役会議室に戻り、負けた原因を分析し、その責が誰にあるかを考え徹底的にに追求する。そして、私の独断でただ一人を選び"ファイア=解雇"を宣告する。その若者は、下のエレベーターでとっとと出て行ってくれ。残りの負け組はスイートルームに戻ることが許される。次回の面接に準備しておくことだ。

アガサ・クリスティの"テン・リトル・インディアン"ではないが、一人ずつ無情に消されていく。それがトランプの面接である。

上階のスイートルームは、男女別々に生活できる空間がたっぷりとある豪華な造りである。共同の明るくて広いキッチンもある。上階からの眺めはNYを一望できる。そこに旅装を解く初日の16名は、アメリカンドリームの夢の世界に足を踏み入れてしまった。高価そうなシャンパンも飲み放題。トランプのマジックに全員が魅了されてしまった。それは若者だけではない、全米のTV視聴者が魔法にかかった。

深読みすれば、このTV番組が評判を呼ぶうちに、トランプはジワジワと大統領選出馬を決心していった、というのが当研究所の見解だ。伝えられるところでは、トランプは1988年、2004年、2012年、大統領選出馬を、そして、2006年、2014年NY州知事選出馬を検討した。だが、出馬しなかった。緻密な勘と、計算で様子を見たのだ。そして昨2016年11月8日、見事に大統領選を勝ち抜いた。



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03: セールス技能

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第一回目の面接課題は、あのNY証券取引所場内に若者全員が集められた。

それだけでも度肝を抜かれる。正規の取引時間開始前の早朝にだ。

2階から1階の16名にトランプが語りかける。

まず、男性組のチーム名は?そしてリーダーは誰だ。よろしい。女性組のチーム名は、そしてリーダーは?OK。

今日の課題はレモネードのセールスだ。
勝負を競い合う決闘場は、生馬の目を抜く、このニューヨークだ。
各チームには$250の種金を与える。それを元手に手持ち金を増やして欲しい。君たちのセールス能力を試すのだ。今日の夕方までには、数字として結果が出る。勝ち組には豪華なレストランで昼食だ。負け組は重役会議室に戻り、負けた原因を分析し、責任を取るべき一人が解雇される。

それでは夕方会おう。
さあ、すぐに街に飛び出せ。私のアシスタントが常に君たちの行動をモニターしている。君たちのセールス能力を十分に発揮してくれ。

女性組、男性組が、街に飛び出し、それぞれにチームとしての打ち合わせを開始する。アシスタントが彼らの行動をメモしていく。リーダーは仕事配分を決定し、全員に説明する。昨夜はシャンパンで盛り上がったものの、まだ各人の性格、能力はつかめていない。自分の任された分担で、セールスを展開する場所の選定で不満を表明するものも、不満を内に秘めるものもいる。

だが、時間は限られている。今夕までに結果を出さねばならない。



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04: 大統領就任式

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というところで、時間が尽きた。

セールス展開の時間ではない。このメルマガ原稿発信の時間だ。

今日2017年1月20日は第45代米国大統領の就任式である。世界が注目する儀式である。東半球に属する日本、そしてミャンマーでは時差の関係で今日のミッドナイトを挟んでのテレビ中継となる。

お互いにジックリとトランプを観察してみませんか?
残念ながら、アナタにもワタシにも米国大統領をファイア=解雇する権限は与えられていません。トランプの一挙手一投足を見つめましょう。

それだけでは片手落ちです。
この儀式に出席した貴賓、そしてトランプを選出したアメリカ国民の表情に注視しましょう。

時間がきました。

それでは次回のメルマガで



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