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<ミャンマーで今、何が?> Vol.237
2018.1.5

http://www.fis-net.co.jp/Myanmar

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■待望の2018年、今年こそミャンマーの年!

 ・01: 新年おめでとうございます

 ・02: 過去は未来の鏡

 ・03: ミャンマー目線

 ・04: 正月の旅はまだ続く

 ・公式ツイッター(@magmyanmar1)

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01: 新年おめでとうございます

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と言っても、人生イロイロで、昨年は最悪の年で、その気になれない人もいれば、ウケ(有卦)に入ってそのツキが新年も続いて欲しいと願う人もいることだろう。

だが、ミャンマーの2018年は、歴史的な大変革を起こす画期的な年になる予感がする。

と言っても、この国に土足で乗り込んだ貪欲なエコノミック・アニマルに有利となるかは別の話だ。

むしろ、ごくごく一般的なミャンマー人の目線での話である。

だから、軍閥や政商としてリッチにのし上がった人たちも除外される。

どうして歴史的な大変革となるのか、詳細は次号以降で追々検証していきたい。

だが、すべてはスーチーの健康次第である。バッシングなどでスーチーが引き摺り下ろされたら、すべては振り出しに戻る。



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02: 過去は未来の鏡

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将来を占うには、過去を振り返るのが一番である。

その手法で「ミャンマーで今、何が?」も過去へのワープから新年をスタートしたい。

2012年7月4日の創刊準備号以来、このメルマガは5年半の長きにわたり、発刊を継続できた。
実質的には2012年の初め頃から、東京のプロバイダー殿と発刊の準備をはじめた。
だから当事者としては、あれから6年が経過した。

2011年の正月頃から、ヤンゴン住人としては、ミャンマーの風向きが変わる気配を感じた。口では上手く表現できないが、老練な船乗りが人差し指をツバで濡らし風見をするように、あるいは朝餉の煙が立ち昇るのを見て、そう感じたのである。

マハ・バンドゥーラ通りの新聞集積所でトラックの到着を待ち、ギックリ腰になりそうな背の低い路上喫茶で、ニュー・ライト・オブ・ミャンマー(当時は頭にグローバルは付いていなかった。だからミャンマーで唯一の日刊英字紙NLMである)を毎朝早朝、日課として読み耽った。

だが軍事政権の時代である。字面を読んでも、そのような変化は何も書いてない。そこで、行間を読むのである。この新聞の面白いところは、事実はすべて行間に書いてある。そして写真とキャプションでフル・ストーリーが完結する。サッカー記事ばかりのスポーツ欄は苦手だが、その他はハリウッドのゴシップも含めて、シラミ潰しに全ページを読んだ。

当時は白黒印刷だった。読み終わる頃には両手と手で触った鼻の頭が真っ黒になった。
これをアメニモマケズ、ナツノアツサニモマケズ、365日続けた。当時朝餉の時間の停電は常識だった。国民に負担を強いるのが軍人の国家経営だった。だから路上喫茶が東西南北研究所の書斎となった。その結果、辞書の引き方がベラボウに上手くなった。

あれから6年。

ごくごく一般的なミャンマー人と、この世に残された最後の経済フロンティアを求めて土足で乗り込んだ貪欲なヨソモノとでは、「ミャンマーの今」を見る目は真逆となる。それは昨年、何度か里帰りして、イヤトイウホド思い知らされた。日本の大手新聞が軒並みそのような見方をするので、読者が洗脳されるのは仕方がない。一般のミャンマー人にとっては、軍事政権時代に比べて環境は良い方向に激変しているのだが、エコノミック・アニマルにとってはインフラが整っていないとか、食事が油っこいとか、ご不満だらけと拝察する。

ミャンマーに何度か足を運んだ人たちまでが、洗脳されているのに参ってしまった。彼らはミャンマーで何を見聞してきたのだろう。それがワタシにはショックだった。
かと言って、アナタのことではない。

そのような現状を踏まえて、この取るに足らない、吹けば飛ぶような、このメルマガを応援し続けていただいた読者の皆様には、心より御礼申し上げます。そして年賀のメールまでいただき、恐縮至極です。
クールな目線でミャンマーを楽しまれる皆様にとっては、今年のミャンマーはベラボウに面白い年になりそうです。

このメルマガが6年目に突入するに当たり、読者の皆様とは別個に御礼申し上げたい一組があります。

それは東京に本社を構えるプロバイダー殿で、ヤンゴンの東西南北研究所を全面的に信用して6年間の長きにわたって激励してもらいました。

当初は筆者名の紹介を、ということでしたが、軍事当局からジャーナリズム活動と誤解され、再入国できないというリスクを避けるために、正体不明の「東西南北研究所」というヤクザな名前をプロバイダーのKY社長には、太っ腹にもOKしてもらいました。

ですが、日本にはシェークスピアに負けない、言葉遊びの伝統があります。
東西南北を英語に直し、その頭文字を並び替えると立派に"NEWS"となります。軍事政権に対する野次馬の、せめてもの意地でした。

社長のみならずスタッフのTKさんには、重要な本職があるにもかかわらず、キマグレなメルマガ原稿をテキパキとアップロードしていただき、こちらも心から御礼申し上げます。そして今年もヨロシクお願い致します。

ということで、このメルマガは読者の皆様と、プロバイダー殿で成り立っており、そのご好意に対する感謝のご挨拶を、年頭の言葉にさせていただきます。



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03: ミャンマー目線

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元日の日の出前にヤンゴンを出発し、正午を越した頃、右手遠くにネイピードの建築物を望みました。

ここはミャンマーのヘソに当たるドライゾーン、そして季節は乾季の真っ只中。しばらく行くと、高速道路が濡れてます。オヤッと首を傾げる内に、激しく雨がウインドーを叩きます。それからの道中は曇り空と雨中のドライブとなりました。異常天候ではありますが、涼しい高原のドライブ。総計12名のマイクロバスは快調に北を目指します。

里程2マイル毎に電波塔が行儀よく並び、試しにiPadを開くと日本から年賀メールを受信!試しにコチラからも返信を発信! WiFiで車中から交信できるなど、17年間酔生夢死の人生をヤンゴンで送った老書生にとっては、夢のような激変です。コレをミャンマー目線とワタシは称してます。デスガ、Eアニマルの方々にとっては、スピードが遅いとか、電波が入りにくいとか、ご不満がおありのことでしょう。

マイクロバスは快適にポッパ山を目指します。

実は2012年3月にも、今回と同じくシャン州の友人と州都タウンジーを目指したことがあります、道中その思い出話が出ますが、道路事情も大きな様変わりです。昔は道路工事のたびに、軍政のトップが袖の下を要求しましたそしてその部下も同様です。それを捻出する度に、道路工事請負人はセメントとかアスファルトを間引きしていきます。

道路の開通式には立派な道路が出来上がりです。

ですが、ミャンマーの天候は中途半端ではありません。真夏はアスファルトが溶け、雨季には道路を掘り返すようなドシャ降り。軍事政権はマスコミが揶揄するほどオロカではありません。2年も経てば、同じ道路工事の需要が発生します。その度にトップの懐が潤い、政商といわれるクローニーが道路工事を請け負います。この経済活性化システムを考案した仕掛け人はタダモノではない。

どうしてノーベル経済学賞が授与されなかったのか不思議でならない。

この道路事情一つを見ても、ミャンマーは大変革の真っ最中である。

ただし、ミャンマー目線でこの国を眺めた場合の話である。

その内にマイクロバスは、ポッパ山が当然望める高原地帯を快適に飛ばす。だが、行けども行けどもポッパ山は雲の中。麓にたどり着いた時はドシャ降りの中。

大平野にピナクルのようにニョキッとそそり立つのがポッパ山と思われているが、それは間違い。その後ろに裾野を広げて雄大に構えているのが本物の大ポッパ山である。

これではピナクルの頂上に登っても多分雨の中。小ポッパ山の登頂を諦め、急遽本物の大ポッパ山に向かう。ここでも道路は快適。昔懐かしいポッパ・マウント・リゾートを目指す。

ところが、ホテル玄関のポーチに近ずく直前で屈強そうな黒ジャンパーの一団に取り囲まれてしまった。VIPが来ているので、車は離れた駐車場に置けと言う。周りには物々しく警察の車が何台も道路封鎖している。下車して玄関ホールを抜けてスイミングプールへ向かうが、何人もこのセキュリティのポリ公たちが横にへばり付いてくる。

そこには息を呑む光景が展開していた。

眼下には雲海が一面に広がり、ただ一か所、雲海の中から小ポッパ山の頂が黄金の冠のように頭を覗かせていた。

もう一つ驚いたことがある。プールに子供達が落っこちないようにこのポリ公がヤケに親切で優しいのだ。調子に乗ってカメラのシャッターを頼むと心安く、引き受けてくれる。若いお兄ちゃんのセキュリティだが、上司の許可を仰ぐことなく、ハイもう一枚とかなんとか言って、パシャパシャと激写してくれる。東西南北研究所の所長は、この時、コレは明らかにスーチー効果と判断した。

ミャンマーは今、大変革の端緒を切ったばかりである。

読者の皆さんはいかが思われますか?

コノ奇跡の光景はたったの3分間しか続かなかった。



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04: 正月の旅はまだ続く

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このようにして、夜7時頃ドシャ降りの中、バガンのホテルには途中事故もなく無事、到着した。

念のために高級ホテルのポッパ山リゾートは、満杯であった。時節柄、このシーズンはフーリーブックだそうだ。前回立ち寄った時には、ソフトオープンでガラガラだったのに。と言って、ここは一般庶民には縁遠く、ただ借景を拝ませて貰うところ。

我々のホテルは中級だが新築であった。建て付けその他施設には注文があるが、お湯のシャワーがありがたい。

こうして元日の一日はお屠蘇も御節料理もなく、ミャンマースタイルで過ぎていく。

代わりにMビールとロンドンから戻った友人の長男が用意してくれたスコッチで夜が更けていく。

バガンで雨音を聞きながらのディナーは、一般のツーリストが味わえない、風雅がある。
正月2日は、バガン巡りだ。

そして旅はまだ続きます。

書きたいことはタップリと用意してあるが、今回は旅任せの紀行文を気取り、年初のメルマガとさせていただきました。

日本の皆さんにも、そしてヤンゴンで会いたい人も大勢いますが、不義理のしっぱなしでこのメルマガで代わりを務めさせていただきます。

そしてコノ発信もプロバイダーさんの初仕事次第です。

アップロードが何日になるか不明ですが、今年もよろしくお願いし致します。



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