******************************

<ミャンマーで今、何が?> Vol.328
2019.9.26
http://www.fis-net.co.jp/Myanmar

******************************


━━【主な目次】━━━━━━━━━━━


■ミャンマーの若者に夢を託す

 ・01: Op-Edって、なぁ〜に?

 ・02: ある読者からのメール

 ・03: 北極星と南十字星

 ・公式ツイッター(@magmyanmar1)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━



=============================

・01:Op-Edって、なぁ〜に?

=============================


と質問されてしまった。

私の教室では、解らないことがあったら、そして不明な言葉は自分で調べろ、と教育している。

だが、これだけでは不親切だ。ヤンゴンでも、17・18歳の娘っこは、今はスマホを所有している。これを活用しない手はない。

英語・ビルマ語の辞書アプリをインストールさせ、不明な言葉は片っ端から辞書を引かせる。だが英語教室の基本は、易しい言葉を使用し、なるべく辞書を引かせない。偶に難しい言葉を辞書で引くから、その言葉が印象に残り、記憶される。そして忘れた頃に、XYZの意味は何だと訊ねる。この爆弾質問を繰り返す。忘れていたら、もう一度、辞書を引かす。これを繰り返すだけだ。

単語はそれでよい。もう少しムツカシイ概念が知りたいときがある。
Op-Edを日緬の辞書アプリで調べてもチンプンカンプンだ。

グーグル検索がある。
学生たちには、グーグル検索を指導している。英語でのグーグル検索だ。ここでは難しい単語が使用されている。それが英語の読解力アップに役立つ。不明なところは易しく解説してあげる。それが教師の仕事だ。

Op-Edがまさにそれであった。
逆に学生から教えてもらった。キーボードを操作せずに、音声認識でグーグルが質問に答えてくれるという。早速試した。これは便利だ。

「負うた子に教えられて浅瀬を渡る」という格言を思い出した。
“いろはカルタ”もそうだが、日本の伝統には海外に輸出できるほど優れものがふんだんにある。日本の地で純粋培養された日本人の知恵である。だが本国では日本語の乱れと、外国語の乱用で、絶滅危惧種となってしまった。“いろはカルタ”には京都・名古屋・江戸と三種類ものバージョンが揃っている。奥行きが深い知恵の輸出も悪くない!

ひと捻りすれば、“知恵の日本語学校”が出来上がる。英語を学習する生徒にも、日本語に興味を示す子もいる。欧米人にも中国人韓国人にも、簡単にはマネできない、独自の企業家プロジェクトが考えられる。適材の生徒が出現したときに、このプロジェクトは検討してみよう。ジックリと戦略を練れば、このヤンゴンでメイド・イン・ジャパンの新製品を、ミャンマーの学生たちを指導者として事業化できるかもしれない。

話は変わるが、浦島太郎脱出のタイム・マシーンとしてYouTubeを朝昼晩、見まくっている。
そこで気がついた。
日本の“今”を学習するのにホリエモンの番組は最高だ。ヤンゴンに長居して、ホリエモンの記憶は逮捕・収監までのイメージしかなかった。調べてみたら、そんなに古いことではない。2006年から2011年のことである。

ホリエモンは日本の現代の裏・表を鮮明に見せてくれる。カリスマに伸し上がったホリエモンに若者たちが、安易に“ゼニ儲けの仕方”を教えてくれと乞い、マニュアルの正解を求める。

教祖ホリエモンが鼻先でバカにして、一寸先のことは誰にも分からない、信念があれば自分で実際にヤッテみることだ。失敗したら、それが自分独自の反面教師となる。改善すべき点を発見した瞬間だ。成功者は一回二回の失敗でメゲナイ。メゲたら敗残者の各印が押され、諦めなければ成功へ確実に一歩近づく。

当たり前のことを言っているのだが、似たり寄ったりの質問が殺到する。浦島太郎にとって、YouTube講座は魔法のバック・ツー・フューチャーである。

話をOp-Edに戻そう。
日本語でグーグル検索すれば、簡単に分かることだ。引用・解説してみたい。

Op-EdとはOpposite the Editorial pageのこと。
新聞記事のうち、同新聞とは関係ない人間が、署名入りで同じ新聞内で反論や異論などの意見を述べる欄のこと。署名入りとは執筆者の名前を明らかにすること。
通常見開きページで、社説の反対側に設けられるので、Op-Edと呼ばれるようになった。
英語の名前で分かるとおりアメリカが発祥の地である。

社説は通常社内の編集委員が名前を明記せずに独断的な主張を一方的に述べる。
日本の大新聞の社説を思い出して欲しい。それは単に一つの意見でしかない。

それは不公平ではないかという意見が、アメリカのジャーナリズム界内部から出てきた。
さらに深読みすると、同社内部にも対立意見が存在するのは自然なことで、その賛否両論を掲載するのが、読者に対する新聞の使命ではないか、と真っ当な意見が出てきた。

そこから見直しがはじまった。社説の意見が必ずしも正義であるとは限らない。権力者である大統領におもねる意見もあれば、反対意見もあるだろう。
そこで社説の反対側ページは常に多種多様な意見に開放すべきではないかとワシントン・ポスト紙やNYタイムズ紙で試行錯誤が始まった。

アメリカはイエローペーパーの発祥の地でもあり、堕落したマスゴミがゴマンとある。
だが一方では権力に忖度せず、逆に権力に挑戦する勇気と正義がある。
それがアメリカのジャーナリズム界の歴史である。日本のマスコミとクオリティが大きく異なるのはそこである。

そこのところを易しく噛み砕いて学生たちに伝えるのは難事業である。
だが、マニュアル教育を毛嫌いする教師は自分で工夫するしかない。
生徒が理解できないと、頭が悪いと決め付けるのがマニュアル教育である。
その方式で選抜するのが、ミャンマーの大学入試で、ミャンマーの教育である。

責任は学生ではなく、明らかに指導能力のない教師にある。
その本質は伝達能力を個人個人の教師が体得しているかどうかにある。
教師資格の免状など、真剣に学生と対峙すると、無用の長物である。



=============================

・02:ある読者からのメール

=============================


「デキの悪い生徒に人生の醍醐味を語る。これが教師の本分ではなかろうか?これに挑戦したくなった。」というくだりに、気付いたらすでにメールを書き始めていたと、自己紹介ではじまる長いEmailを頂いた。

2003年の初訪問以来、これまでに80回ほど訪緬され、ミャンマーでは本業からひょんな機会で楽器の販売にお仕事を広げられ、近年は年5-6回もご来緬されるという。

メルマガは私個人の文章修行の場である。
英語のクラスでは、生徒自身の物語をひと工夫して、それをみんなの前で、聴衆の反応を観察しながら、堂々と発表できるようになれば、巣立ちの時と考えている。

日本人の英語は維新前夜から“棒読み”で、大学教授でも、日本式発音は変わらない。
ミャンマー人もソックリで、英語独特の強弱のアクセントに抵抗がある。シャイなのである。
昔の例で恐縮だが、タモリなどは、中身はデタラメでも、話し言葉の強弱は英語そっくりであった。

だから、ペットボトルを利用して1−2−3−4の4シラブルで、第一音節を強調するときは、自分のひざを強く叩かせる。次は第二音節・・と進める。
7歳、8歳の子供にも試したが、簡単に要領を掴んでくれる。それに簡単なアルファベット26叔父の単語を載せていく。アクセントのあるシラブルで自分のひざを叩く。英語は音楽である。

頂いたEメールは、私と学生にとって、文章の手本であった。
要領よくご自分の経歴が物語として語られている。
日本を代表する国際多角企業の出身で、音楽への強い関心を、そして民族音楽も、それだけでなく教育への持たれている。

このEメールを頂き、ピッピッピと受信アンテナが震えた。これは教材になると思った。
七つの海を制したアノ大英帝国の老獪学を目下、恐る恐る盗用中である。
勝手ながら、この内容の濃いメールを生徒たちにどうやって説明するか、噛んで含めて説明するのは、大仕事である。

ひとりの18歳は、英字日刊紙が募集している囲み記事に興味を示した。ひとりの17歳はミャンマーの歴史に興味を示している。ともに基本言語は世界共通語の英語である。
若者にとっては時間はたっぷりある。来年になれば、また、水祭りがやって来て、長い雨季が4ヶ月も続く。殉難者の日もやってくる。そして雨季が明けるとまたしても火祭りだ。

焦ることはない。ジックリと取り組もう。
盗用したEメールを参考に、自分自身の物語を創作していこう。スティーブン・スピルバーグになったつもりで。あるいはJKローリングになったつもりで、鉛筆を舐め舐め推敲すれば、はらはらドッキリの自分史をノン・フィクションで語れるだろう。日本で花盛りのYouTuberに彼女たちを仕立てても良い。味付けはもちろんミャンマー風味で。

このEメールが教えてくれたように、世界中どこからでも、世界中どこにでも、配信できる時代となった。
その武器を学生たちは一人ひとりが所有している。そういう時代と浦島太郎も開眼した。
当然ヤンゴンで数日中にお会いできるものと期待して返信した。

ほんの数年前にミャンマー出張から帰国、直後に脳出血を起こし、今も後遺症で苦しんでおられるとのこと、しばらくはリハビリに専念したいとのご連絡であった。まったく乱れのない文章で、このことからも、さぞ精進され、強靭な意志力でリハビリに励んでおられることでしょう。そう遠くない将来に、日本でも良し、あるいは、ミャンマーで良し、豊富な体験によるお知恵を是非ともお借りしたいものです。

メルマガのご愛読ありがとうございます。

お会いするのを楽しみにしております。



=============================

・03:北極星と南十字星

=============================


4ヶ月にわたる雨季の終了は、雨安居(うあんご)明けとシンクロしている。上座部仏教では仏僧の外出が許され、陰暦満月の日に火祭りがミャンマー全土で行われる。水祭りの対極にやってくる、ちょうど6ヵ月後の火祭りはしっとりと落ち着いたミャンマー独特の趣がある。

今年は10月13日(日)が、その火祭りである。
だが、世界中で異常気象が記録される昨今である。果たして雨季が暦通りに終わるのか誰も分からない。

その火祭りを見越して、「マングローブの植林仲間たち」が来月ヤンゴンにやってくる。思いがけず師匠ご夫妻も参加されるとの吉報も入った。ご一行様との久しぶりの再会は楽しみである。

皆さんと語り合っていると、日本の若者たちが好んで話題にする、ゼニ勘定、レストラン経営、ビジネス起業、商売の神様、ITセレブなどの言葉が、実にむなしくチッポケなものに思われてくる。

イギリス人の船乗りが“エレファント・ポイント”として海図に記載した、ヤンゴン川に入るためのランドマークがイラワジ地区の最南西端にある。
ヤンゴン川とはいえ、ミャンマー三大大河のひとつイラワジ川の支流に過ぎず、この辺りになるとヤンゴン川はさらに支流をつくり、中洲がさらに発達して大きな島となっている。蒸留から押し流された泥土・土砂が沖積平野をつくり、世界でも有数の米どころともなっている。そしてこの辺り一帯はトロピカルらしく、ニッパ椰子とマングローブに覆われ、動物・鳥類、渡り鳥などの広大なサンクチュアリーとなっている。だが、ニッパ椰子とマングローブの庇護によってだろう。この地域の住民には不思議なことに、あの猛威を振るった“ナーギス台風”の被害はほとんど出なかった。

“エレファント・ポイント”からそう離れていないサンクチュアリーのど真ん中にこのグループのベースキャンプがある。土台はコンクリでシッカリ固めてあるが、上部は高床式の木造山小屋といった風情である。そのときの体験は、何年前だったかバックナンバーにドキュメンタリーとして連載したので、紐解いていただけば幸甚である。

あれはクリスマスのシーズンだった。
真夜中に起こされてトーチを点灯して、ベースキャンプの正面玄関、船着き桟橋に案内された。ひたひたと潮の押し寄せる桟橋で深夜のレクチャーを受けたことがある。

師匠が北の空低くを指差す。
あの星の延長線上に大きく輝く“北極星”が輝いている。それから身体を真後ろにピボットして南の空に向きあう。マングローブの少し上、同じく南の空低く“南十字星”が輝いていた。
昔の船乗りが“ポールスター”“サザンクロス”として夜中の航海の指針として仰いだ星である。

もちろん赤道近くの熱帯ゾーンでは観測できる現象だが、現在、町の灯りが邪魔をせず、この二つの星を同時に見える陸地は滅多にない。智恵子が求めた本当の空は、東京だけでなく、この地球上から消滅しようとしている。

ミャンマーの若者に、その無形の価値を理解させるには、本当に難しい。
言語能力だけでなく、コミュニケーション能力が失せつつある。
ミャンマーは今、この地球上でも稀有な天体ショーが毎晩観測できる、貴重なサンクチュアリーなのである。それはレア・アースでもない、海岸沖合いの油田でも天然ガスでもない。

ストランドホテル真向かいにあるジュニア・ダック・レストラン、某日夕方6時30分。
ご一行様合計ウン名様で2階テラス席を予約いたしました。
もしラッキーなら雨ではなく夕日が沈む頃、川風を受けながら、ビールを傾け、マングローブで始まり、南十字星に思いを馳せ、ミャンマーの夢でも語りませんか?

ナーギス台風の頃に生まれた田舎の子供たちも、私の生徒と同じ年頃となっています。
田舎の子供たちでもヤンゴンに出稼ぎに出れば、何らかの現金収入は稼げます。あのときに若者頭だった有能な人材も世界各国がミャンマーで試みているNGOグループに採用されれば、ソコソコの収入が保証されます。彼らも今、浮き足立っているようです。

仲間たちも一様に年は取ったようですが、会話能力とコミュニケーション能力は達者な皆様です。北は北海道から南は沖縄まで、当時の国公立私立大学の冒険野郎に火を点けた師匠ご一行様のデッカイ夢にまた、参加させてください。お待ち申し上げます。



========================================

公式ツイッター(@magmyanmar1)

========================================


<ミャンマーで今、何が?>の公式ツイッター(@magmyanmar1)をはじめました!


今月よりアカウントを取得し、<ミャンマーで今、何が?>の
公式ツイッター運用を開始いたしました。

公式ツイッターでは読者のみなさまからの感想などをツイートしていただけると
嬉しいです。

ツイッターをご利用の方はぜひ『フォロー』をお願いいたします。

現在のところリプライには対応しておりませんので、
質問等は下記メールアドレスまでご連絡ください。

お問合せ:magmyanmar@fis-net.co.jp 

公式ツイッターをぜひご覧ください。


■公式ツイッターはこちら

https://twitter.com/magmyanmar1




東西南北研究所




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ご意見、ご感想、ご要望をお待ちしております!
 http://www.fis-net.co.jp/Myanmar
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※「ミャンマーは今?」の全文または一部の文章をホームページ、メーリングリ スト、ニュースグループまたは他のメディア、社内メーリングリスト、社内掲示 板等への無断転載を禁止します。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※登録解除については下記のページからおこなえます。
○購読をキャンセル: http://www.fis-net.co.jp/Myanmar
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発行元:ミャンマーメールマガジン事務局( magmyanmar@fis-net.co.jp )
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━