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<ミャンマーで今、何が?> Vol.348
2019.12.27

http://www.fis-net.co.jp/Myanmar

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━━【主な目次】━━━━━━━━━━━


■今年に終止符を打つのは日本だけ・・

 ・01: ミャンマーは島国ではない

 ・02: ヤンゴンのマイケル・ジャクソン

 ・03: モンスーン・レストラン

 ・04: 老兵は消え去るのみJust fade away!

 ・公式ツイッター(@magmyanmar1)

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・01:ミャンマーは島国ではない

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何度も書くが、海外に出てきてまで日本流を貫くのは、島国のなせるワザ。
西洋の風習であるクリスマスを受け入れ祝いながら、それが終わると慌てて片付け大掃除、そして慌しい中にも紅白を観て年越し蕎麦、半分寝ぼけ気分で日本の新年を祝う。

島国の中で育ち、異人を見れば斬ると息巻いていた下級武士たちが、長崎に旅し世界と遭遇する。真新しい世界をのぞき見たのである。ぺらぺらの一枚の世界地図から、地球儀の世界を見た島国の若者たちは腰を抜かした。この地面が、この大海が、丸い球体だと!!

こんな丸い球体なら大海原は下にこぼれてしまう。そんな馬鹿なことがあるか!
そのレベルの日本人であった。
だからもう一度クリスマスソングを聴いて欲しい。

“A MERRY CHRISTMAS AND A HAPPY NEW YEAR!”
ここで物知り顔して言わせてもらう。この文句のANDは重要である。
クリスマスと新年を同列に扱い、区分けしていないのである。それを見逃しているのが島国の日本人である。

球体の地球儀と同じくこれは永遠に続くのである。
西のオランダから長崎にやって来ようが、東のアメリカから浦賀やって来ようが、世界は丸いのである。平面的な一枚の紙ッぺらに描かれた世界地図ではない。それを日本の碩学・林子平は江戸の水はオランダに通ずとあの寛政時代に、警世の書を出版した。金属疲労に陥っていた江戸幕府はその林子平を捕らえ、獄死させた。21世紀の日本そっくりである。

因みに林子平は「親も無し、妻無し、子無し、版木無し、カネも無ければ、死にたくも無し」と、辞世の句を残している。この句を何度も詠み返すと六つのゼロである。その先覚の偉大さを慕うケチな男がヤンゴン川の畔にチャチなクラブを開店した。その名を“CLUB60”という。クラブ“シックスティ”ではドアは開かない。あくまでもクラブ“シックス・ゼロ”である。

話を“A MERRY CHRISTMAS AND A HAPPY NEW YEAR!”に戻したい。
日本人は西洋式クリスマスを受け入れながら、除夜の鐘で区切りをつけて新しい年にしたがる。
欧米ではクリスマスと新年は連続しているのである。それはそうだ。過ぎ行く時間に継ぎ目は無い。シームレスで時は流れていく。ソコに区切りをつけようとしたら、アナタはまだまだ明治維新前夜の田舎侍に過ぎない。

ミャンマーは地政学的に欧米の影響を大きく受けた東南アジアの新興国である。
これからミャンマーの明治維新が開始される。簡単に明治維新というが、日本も先がまったく見えなかった時代である。

だが日本は大勢のバカ息子とバカ娘を世に送り出した。それが現在の二世、三世どころか四世を自慢する時代と成り下がってしまった。伝統を受け継がずに、曽祖父母の時代、祖父母の時代、両親の時代を切り捨ててしまった。マニュアル通りの盆供養をやり、マニュアル通りの敬老の日でケリをつける。ケチな日本人に“俺はサムライだ、俺は日本人だ”という資格があるのだろうか?

ヤンゴンは今、多くの外国人に汚染されようとしている。
だが日本の1.8倍という広大な領土の東西南北を訪ねると、ソコには日本が失くしてしまったほのぼのとした郷愁が息づいている。そしてヤンゴンの若い生徒たちにも無限の可能性が秘められている。それを育てられるのは海外の有名大学を騙るインターナショナルスクールではない。ミャンマー独自の僧院寺子屋のような気がする。



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・02:ヤンゴンのマイケル・ジャクソン

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蚊に刺されて奇病を患い連日のクリニック通いでも病名は転々としていた。最終的には総合病院で現在治療を受けている。多忙にかまけ暫くほったらかしにしていたが、クリスマスの日24時間は両親の許可が出て、妹が付き添って夕暮れ時屋根裏部屋にやってきた。紫外線に当たると危険だとのドクター命令で日が翳ってでしか外出できないと言う。

初対面では英語がまるっきりダメだった。英語を覚える気が無いか、近くの誰かに通訳してもらった。秘めた可能性が感じられた。個人教室を始めるとメキメキ頭角を現し、今では私設秘書兼通訳を務めてくれる。彼女のお陰で独特の語学システムは開発された。どんなエライさんでも物怖じしないのと、好き嫌いは正直に話してくれるのが良い。これはという人物と会うときにはメモ帳をもたせて帯同する。

それだけに今回の奇病はショックだった。
マイケル・ジャクソンが御忍びで現れたようだった。今年はツイてなかったと、長い髪をバッサリそり落とし毛糸の帽子、長袖に手袋、そしてタナカーで顔面を塗りたくっている。そしてズボン姿。だがスリッパを履くので素足だ。

ヤンゴン周辺には、劣悪な環境の町区がいくつも取巻いている。家の中でも昼間は蝿、夜間は蚊が飛び交っている。マラリアやデング熱は当たり前。一回治ったとしても、自宅に帰れば蚊の攻撃が待ち伏せている。



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・03:モンスーン・レストラン

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今日はクリスマス。五つ星ホテルでも高級レストランでも、これまでの忠誠さにお礼を兼ねて特別に奮発するつもりだ。四つ下の妹は大学卒業後、外資系の何とかアカデミーを卒業し、ホテルでのホスピタリティ学を履修している。

遠くに出掛けるのは嫌と、屋根裏部屋から歩いて5分の“モンスーン・レストラン”を二人は選んだ。一瞬困った。開国前夜、イギリスのトニー・ブレア元首相、アメリカのビル・クリントン元大統領、IMFの元女帝Kristine Lagardeが昼食をとった歴史的なコロニアル式由緒あるレストランである。

二人に説明を始めた。
クリスマスは欧米人にとっては、というよりも白人連中にとっては、特別の日である。彼らは処女懐胎という迷信を信じるキリスト教徒は、精一杯のオシャレをして家族全員で食事に出かける。特にモンスーンは外交官家族が集まる取って置きのレストランである。

屋根裏部屋には特性の大型鏡が21枚貼り付けてある。洗面関係を除いての話しだ。
これにはストーリーがあるが、ここでは省きたい。
その一枚の前に二人を立たせた。表面は別として人種差別の激しい他のゲストが二人にどんな侮蔑の目を投げるか、君たちが平気だったらモンスーンに行くのは問題ない。

急に怖気づいた二人だが、行きつけの店でもある。とにかくドアの入り口まで行ってみようと二人を誘った。地元のセキュリティが上から下まで眺めつくした。二人とも小さくなっている。
中の店長を入り口まで呼んでくれとセキュリティに言った。

実はひょっとしての勝算はなきにしもであった。
店長も一瞬ひるんだ。「今日は西洋人にとり特別な日だ。“モンスーン”には昼も夜も外交官と欧米からの観光客でいつも一杯だ。見ての通り地元の友人にとってクリスマスは特別の日ではない。だが“モンスーン”で食事をしたいといっている。」

顔を覚えている何人かのスタッフが寄ってきて「グッド・イブニング・サー」「メリー・クリスマス」と声を掛けてきた。そして窓側の角にテーブルと椅子を用意してくれた。私はワザと二人を店内を見渡せる席に座らせ、私は他の客人には背を向けた。

今日はビールを飲む気分ではない。ボーイがオーストラリア産のシーラーズワインを薦めてくれた。病人は酒は飲まないが、妹は時折羽目を外す。チョット高めだが今日は特別な日。シーラーズと聞いて、この赤でよいかと妹に確認した。何でもよいという。

シーラーズはイランの古代都市である。糖度の高い葡萄を原料とするワインで有名だ。その近くのイスファーファンはシルクロードを行き交う大倉庫軍が乱立する大商業都市であった。ラングーン川に英国のビービーラインやヘンダーソンラインの蒸気船がやってきた頃である。

ところがBOACやパンナムの航空機が世界一周のキャンペーンを始めると、砂漠の中のイランの都市は錆びれ始めた。喜望峰の岬を廻るのではなく、大都市から大都市と点と点で繋ぐ時代に世の中は変わったのである。イスファーファンで大きく事業をやっていたアルメニア人の兄弟も、日本人は経験したことがなく無理解で冷たいが、ディアスポラはイスラエルの民だけでなく、アルメニア人も経験している。本当はこれがロヒンギャーのボートピープルにつながるのだが、世界のマスコミも歴史の重みを見ていない。

これがオリエントの地に活路を見出した伝説のサーキーズ兄弟の物語である。
シンガポールにラッフルズホテルを建設し、ペナンにE&Oホテルを建設した。そして1901年に伝説のストランドホテルをヤンゴンに造ったのである。

このホテルに関わる物語は幾らもある。それらの物語を聞くと、生徒たちの中でも敏感な生徒は、何かをインスパイアされるのか、もっと話を聞かせてくれという。

その中で最も活発なのがこの姉であった。

このテーブル担当のボーイが二人と私の関係を怪しみ、興味を持ち、二人をビルマ語で質問攻めにした。私の英語の先生だと、姉は応えた。
授業料はいくらだとか、学校はどこにあるとか盛んに質問してくる。ボーイは大学は出ていないが、日本語・英語・中国語・タイ語などでレストランのお愛想は充分言える。だが英語は会話にならない。真剣に習いたいという。

姉が私に相談してきた。
私の授業料はベラボウに高いと答えさせた。追加して、このシーラーズワインを一本、毎回密輸してくれば考えないことはない、と応えさせた。これでこのボーイのジョーク度がチェックできる。

勘定が終わって、外の涼風に当たると気分が良い。例のボーイが追いかけてきて、盛んに連絡先を聞いてくる。お茶目な妹が自分の電話番号を教えてやった。モンスーンのボーイを生徒に加えても悪くないと、狡猾で老獪な日本人は考え始めた。

勝算があるといったのは、最近豪華な新規開店が増えて、選択肢がモンスーンだけではないかもしれないと踏んだからだ。



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・04:老兵は消え去るのみJust fade away!

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帰宅してから、まだ24時間の許容範囲である。
今夜は大いに楽しもう。
底に一センチも残ってない空きボトルと、美味な残りモノは持ち帰ってきた。
若い娘たちとのパーティはこれからだ。

朝方、日本語学校の授業ビデオがデスクトップにインストールしてあるのを思い出した。
大型画面に映る自分の姿に、ガマの油を思い出した。暫く見入っているうちに本当の脂汗が出てきた。トイレに駆け込み胃の中を吐き出してしまった。

胃の奥が何ともいえぬ苦しさだ。海老の字に体を曲げてフロアーに倒れてしまった。
下の家族も驚いて飛び込んできた。
2019年末で人生エンドマークか?苦しい中にも意識はシッカリしている。娘二人の父親も呼び出され何かと介護してくれる。

大汗はかいているが、やけに寒い。ベッドに寝ろといわれるが、立ち上がる体力はない。
ブランケットを掛けて貰い、一息ついた。

今月12月はかなり無理したことは分かっている。
そこで考えた。メルマガのことはもう考えない。
スーチーのことも考えない。明日は明日の風が吹く。

東京のプロバイダーさんも、今日は半日なのかも分からない。
心臓が動いていれば、来年のことは、それから考えよう。

皆さん深酒には充分お気をつけて。
今年は決して途切れることなく、継ぎ目無く来年に繋がる筈です。

ヤンゴンの若者たちは島国根性は持ち合わせていない。彼らには夢がある。

それにしても、盛大に祝おうとした二人に多大な迷惑を掛けてしまった。
またもや借りが出来てしまった。心臓が動いていたら、盛大な新年会だ。

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