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<ミャンマーで今、何が?> Vol.371
2020.07.02

http://www.fis-net.co.jp/Myanmar

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━━【主な目次】━━━━━━━━━━━

■中国とミャンマー!?!

 ・01: 話しのまくら

 ・02: 政権移譲への舗装されていないオフロード

 ・03: 老練な政治家スーチー

 ・04: 想像以上に老獪なスーチー外交

 ・公式ツイッター(@magmyanmar1)

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・01:話しのまくら

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本当にありがたい。新型コロナは“じっくり考える時間”を人類に与えてくれた。

天から与えられた絶好のチャンスと改めて感謝したい。だが家畜化された人類は命の尊さを無視して、コロナをも怖れず、自分からオートメーション化された檻の中に戻ろうとしている。

満員電車、規則だらけの事務所、順番待ちの昼飯屋、夜の居酒屋を恋しがる。
人混みがそれほど懐かしいのか。人混みを求めるのは、人間がソーシャライズした証なのだろうか?
家族で向き合い、親子で、夫婦で、団欒を楽しむ、折角のチャンスなのに!

茶の間がリビングに変わり、子供は個室に籠るようになった。そして家庭の会話が乏しくなった。同じ屋根の下に住み、親子がスマホで会話する。動物園が開園した。子供がマイクに「楽しかった!」、「子供が喜んでいる〜!」と親が引き取る。何と貧しい表現なんだろう。

乳児期の感覚は視聴覚から始まり、やがて音・言語に反応し、特定の言語を繰り返すことで、会話能力を身につけていく。これらは海賊版DVDから盗んだBBC教育講座の一部だ。赤ん坊の成長には母乳を含め母親しか出来ないことが山ほどある。語学教育に参考となる情報だ。

子育てにルールは無い。愛情を持って育てるか否に重要なポイントがある。
泣き止まず布団で簀巻きにし、気がついたら死んでいたなど論外である。妊娠と授乳および排便・排尿に2年間を費やす。母親には精神的にも最も負担がかかる期間である。同時に母性本能が芽生え、女性が母親へと大きく変貌する期間でもある。

だがノー天気な男ほど、種付けが終わると、何一つ育児に協力しない。それどころか、何らの愛情も関心も示さない。BBC教育講座は動物界のオスの役目を教えてくれる。母親と父親の役割分担が本能的に受け継がれているのが動物界である。

人間界が動物の本能に別れを告げ、進歩・発展を遂げ、人間さまが到達した先が今のパンデミックではなかろうか? 動物界の掟を破り、子育てを怠ったまま、経済発展を目指す。不遜な人類は地球上に75億人から100億人と蔓延っていく。

この麗しきロンリープラネットにとり、人間こそがもうひとつのパンデミックではなかろうか? 世界の屋根エベレストでも、日本の富士山でも、夏の山開きは長蛇の列となる。ソーシャル・デイスタンスも守れない混雑である。
ヤンゴンの若者はいまYouTubeでこれらの登山を楽しみ、マナーを学んでいる。


傲慢な人間さまは気付いてないが、人間の欠点は、飲み食いの補給と、その後始末である。飲み食いといってもペットボトルや空き缶、そしてプラスチックが大量に出る。マナーを知る登山家はこれらを自宅まで持ち帰る。

だがもうひとつの後始末が大問題だ。食事のアトには大なり小なり必ず行きたくなる。山小屋があれば利用させてもらうが、長丁場や世界の屋根にはトイレの設備は期待できない。マナーを知らない登山家は、山小屋の苦労も知らなければ、その作法も知らない。そういうインスタント登山家が押し寄せる時代となった。

人口が少なかった時代なら、登山道を外れて用を足せばよかった。だがいまは途切れなく頂上まで行列が続く時代だ。他人に配慮することも大切だが、もっと深いところで考えると、人間の存在そのものが麗しきロンリープラネットにとり、迷惑で環境汚染の元凶と思えてくる。

経済評論家や先進国の指導者が産めよ増やせよと奨励するのは無駄な抵抗で、神の見えざる手で地球に調和するレベルまで人類を激減させるために、西洋の神が送り込んだのが今回の新型コロナでは? とつまらぬことを考える今日この頃である。

そして“積善の家に余慶あり”で、ご先祖様が善行を積んでいれば、アナタはポストコロナをエンジョイでき、“小人閑居して不善をなし”ていれば、ポストコロナは期待できないかもしれない。どちらにせよ、人生の終着駅は墓場である。コロナを機会にそこのところをジックリ考えたい。



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・02:政権移譲への舗装されていないオフロード

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YouTubeを楽しんでいたら、中国関連の話題に出くわした。元留学生か駐在員の日本人で大きなマスクと黒メガネで顔付きは分からない。「スーチーは中国の言いなりですから・・」とそのひと言が引っかかった。

最近読者からの便りにも同じニュアンスのご意見が散乱する。そのほとんどは日本のマスコミの受け売りが多いのでちょっとガッカリしている。独自では調査せず、ほとんどが欧米の引用だったからだ。

当研究所の中国に関する見方をメルマガバックナンバー(第174号)から編集して引用してみたい。

マンダレー以北が隣国・中国の経済圏に取り込まれたのみならず、中国のゴリ押しは、チークなど森林資源、宝石・レアメタルなどの鉱山資源のみならず、軍事力・海軍力へと浸透していき、毎年1月には国家元首であるタンシュエは屈辱的な北京詣でを強いられてきた。

これこそ中国が要求する朝貢外交で、タンシュエの首根っこは歴代の国家主席に押さえられていた。有り難いことにミャンマーは中国人の大好きなヒスイ原石がゴロゴロ産出する。手土産には困らない。

中国への危機意識を募らせたタンシュエは高級エリート参謀に「民主化へ向けての7つのステップ」というシナリオを作成させ、キンニュンの首相時代(2003-2004年)に対外発表した。それは米国へのシグナルだったが、第43代大統領ジョージ・ブッシュはそれを読み取れず、ミャンマーに対しては強攻策に終始した。

それに気付いたのは、次期政権のヒラリー国務長官のお庭番で、その後国交回復後初代駐緬米国大使となるデレック・ミッチェルで、オバマ政権であった。その後の民主化はすべてこのシナリオの手順で進んだ。

中国の足かせから逃れ、中国に対抗するには、超スーパー大国・米国の保障以外には考えられない。

タンシュエの統治スタイルは、自分は表に出ず、使い捨てとなる大統領や首相を自在に競わせ管理することにあった。そのための秘密警察、別同部隊、超優秀なエリートが参謀として控えていた。

米国を巻き込むシナリオは、日本軍の協力で大英帝国を追い出したアウンサン将軍のビルマに酷似しており、英国軍の協力でその日本軍を追い出したアウンサン将軍のビルマに酷似していた。歴史は繰り返すというが、タンシュエそしてエリート参謀のアイデアも、ビルマの歴史をそっくりコピーしたものであった。

「民主化へ向けての7つのステップ」の段階どおりに、2008年憲法草案が作成され、ミエミエのNLDとスーチー外しで2010年の国民総選挙が実施され、その直後にスーチーの自宅監禁が解かれた。スーチーが娑婆に出たときには、国会が始動し、軍政権作成の2008年憲法はすでに承認されていた。すべてはこの7つのステップに則っている。

そして2011年3月31日には伝統的な民族服に着替えたテインセイン大統領の新政府が発足した。テインセインの初仕事はスーチーを口説いて2012年4月1日の補欠選挙にスーチーの政党であるNLDの参加を懇願した。このときのスーチーは何の肩書きも無い唯の一女性である。スーチーも世界のマスコミもこのテインセインの演出にコロリと騙された。

大統領官邸におけるスーチーとテインセインの会談は極秘で会談内容は発表されていない。だが会談終了後スーチーとテインセインがにこやかに握手を交わしている写真が公表された。国民が驚いたことに二人の頭上にはスーチーの父親アウンサン将軍の写真が輝いていた。

軍事政権はビルマ国軍の創設者で国父と仰がれるアウンサン将軍と、その娘であるスーチーとのシナジー効果を怖れ、二人の写真が新聞紙上を飾るのを厳しく禁止してきた。そのタブーをテインセイン大統領自ら破ったのである。
内外のジャーナリストは、ミャンマーが変わると予感し、テインセイン大統領の次の一手を注意しながら見守った。

軍事政権もスーチーとの接触を恐る恐る手探りした。
ミャンマーの国父アウンサン将軍は独裁ではない、多数党参加の総選挙を目指していた。だから4月1日の補欠選挙でNLDが参加してもらえば形だけは整えられる。その一方でスーチー人気を異常なほど怖れていた。

その結果は野党NLDの大勝で、与党軍事政権の全滅であった。
補欠選挙で争ったのはわずかに48議席で、軍人支配の全議席にはまったく影響ないと強がりを言った。だがそれは1990年のNLD圧勝を思わせる悪夢であった。

その悪夢が再現した。2015年11月8日天下分け目の本選挙はNLDの圧勝であった。そこでタンシュエは観念した。過去の選挙を含めて、軍事政権では国民の支持が受けられないと悟った。悟ったといっても、したたかであることには変わりない。だが今回の選挙は欧米のマスコミ、EUの選挙監視団が厳重にモニターしており、これまでの不正介入は通用しなかった。

政権の移動を確信したスーチーの動きは素早かった。
次期政権を担うNLD党首のスーチーは、12月2日午前中にテインセイン大統領と、午後陸海空三軍の最高司令官ミンアウンラインと個別に秘密会談を行った。一般にはこれこそが頂上会談だと誰もが期待した。

翌日の新聞はローカル紙を含めて、特に英字二紙は遅れて配送された。当研究所もハラハラどきどきした。何事も無ければよいが。1990年の総選挙では、軍事政権はその結果を完全に無視し、スーチーを自宅監禁した。

英字紙を入手するとその場で読み耽った。
大統領との会見は45分間行われ、同席した大統領府広報担当・イエトゥウ情報大臣は、去り行く国家元首と交代する新政権の間で、協力して秩序だった政権移譲の伝統を築き上げるため、そして国民の不安を軽減するための意見が交換されたと語った。

11月8日の総選挙で壊滅的な敗北を帰した与党党首テインセイン大統領は去りゆく運命にあるとされる。だがもう一方のミンアウンライン上級将軍は国防相、内務相、国境問題相という重要な三閣僚を指名・監督する立場にあり、憲法改正の動きを国会で阻止できる権限を有し、スーチーにとっては権力分担をせざるを得ないカウンターパートナーとなる実力者である。

その上級将軍が会談のあとの写真撮影で「良い会談だった。両者は協力することで合意した」と語った。だがスーチーは会談後、報道陣に対し口を堅く閉ざしており、誰を大統領に指名するかとの質問にも何一つ答えていない。
しかもその顔からは笑顔が消えていた。

ミャンマーの新聞報道は字面ではなく行間を読み取る特殊技術が要求される。
そしてスーチーの顔には“ミャンマーの政治は甘いものではない”と書いてある。



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・03:老練な政治家スーチー

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去りゆく大統領と、重大な権限を担う上級最高司令官との会談からたった二日しか経っていない。
タンシュエの孫であるネイシュエトゥエイアウン(24歳。NSTAと省略)によれば、スーチー党首のたっての希望で、ネイピードにあるタンシュエ邸宅において82歳になるこの国の元独裁者と70歳になるスーチーとの会見が12月4日夕、極秘裏に行われた。
会見は2時間に及び、この事実は野党NLD高官からも確認が取れた。

だが考えても見て欲しい。元独裁者とは言え、憲法上も法制上も何ら肩書きを持たぬ82歳の老人をスーチーは必死に相手にし、スーチーその人は政権移譲がスムースにいくかどうか、非常に不安定なタイミングである。会談内容が漏れ聞こえぬまま、その意義がどこにあるのかと外野席は国内外ともに訝った。

笑ってしまうのが日本のマスコミである。
スーチー新政権を、まったく関連の無い日本の民主党になぞらえ、軍事政権を自民党の長期政権に例えていたことだ。日本のマニュアルがここでは通じないことを当研究所は知っている。

12月2日午前テインセイン、午後ミンアウンライン、二人との頂上会談を終えると電光石火のごとく極秘裏にタンシュエとの超雲の上会談を実現した。その動きは早かった。そしてたったの二日後の12月4日にそれは実現した。

当研究所の分析によれば、スーチーは憲法上最高権限を持つテインセインとミンアウンラインをまったく役立たずと一瞬にして切り捨てた。そしてこの国の行く末に影響力のあるのは唯ひとり、タンシュエと確信した。スーチーはすでに老獪で狡猾な政治家に脱皮していた。しかも理知的で実行力がある。


スーチーの読書力は中途半端ではない。だから交渉相手のタンシュエのことは調べつくしている。アメリカの外交官を初め、諸外国の外交筋から極秘情報を収集するネットワークは出来上がっている。

このメルマガもそこに行き着いたが、スーチーはもっと緻密だった。
タンシュエは20歳で陸軍に入隊し、最初の10年間で、新設された教育・心理作戦局に移動、1953年にソビエトのKGBが主催する特別講座に参加した。

タンシュエをブルドックのような獰猛な顔付きで、冷酷に銃で部下を射殺すると評する筋もあるが、ここで注目したいのは心理作戦とソビエトのスパイ学校である。タンシュエの頭脳が元々優秀だったことと、ソビエトのスパイ学校でこの経歴がさらに研ぎ澄まされたことが分かる。ミャンマーの恐怖政治はこのタンシュエが巧妙につくり上げたものである。

タンシュエのソビエト、その後のロシア・ネットワークから、ルーマニアの市民蜂起で独裁者チャウシェスク夫妻の非公開特別軍事法廷、時間をかけぬ死刑判決、法廷裏庭で直ちに銃殺刑という市民の憤怒を逆に怖れていたはずだ。スーチーも当然知っている。

スーチーのメッセージは「この国に害をもたらすリベンジという恨みの気持など一切ない。この国の未来を成功裏に建設するには、タマドウ(ミャンマー国軍)を含めた既存勢力と協力することが大事だ。そこでタンシュエ上級将軍と極秘にお話したい」であった。

このメッセージは受け取り方次第で、残虐非道な恐喝の裏返しであった。賢明なスーチーは大統領も、三軍最高司令官もまったく相手にしていない。ミャンマーの憲法上、いまは何一つ権力を持たぬ82歳の元独裁者ただひとりにターゲットを絞った。この狙いは大ビンゴだった。

タンシュエは自分が作った2008年憲法を無視して、事実上は現在でも雲の上からその最高位に君臨していることをスーチーは見抜いていた。憲法は機能しているようだが、大統領も最高司令官も上院・下院議長も、タンシュエの判断で選別した操り人形として任命してきた。

スーチーが国民総選挙の前に、NLDが過半数を獲得したら、自分は大統領以上の権限を行使すると選挙前に公言していた。これこそタンシュエから盗み取ったスーチーの逆転必殺技である。
これは極秘会談であるだけに、内容は何一つ流れてこない。たぶん当事者のタンシュエとスーチーの二人は約束に従い墓場まで持っていくことだろう。

だからこそ論理的に一つ一つ検証して推測する以外に方法は無い。このメルマガはそれに挑戦している。
だがこの会談には唯一の証人が立ち会っている。タンシュエの孫24歳のNSTAである。多分彼もチャウシェスク夫妻が法廷裏庭の薄ら寒い雪原で銃殺により崩れ落ちる動画は何度も何度も見たはずだ。

24歳の孫は会談後に「ド・スーありがとう」とスーチーに抱きつきハグしている。この情報がすべてを物語っている。この一語を読み取る技術はかなり難しい。



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・04:想像以上に老獪なスーチー外交

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メルマガ2019年6月19日付第312号をもう一度読み直した。

表題は<あるVIPの葬儀>となっている。
16日(日)ビルマ語地方紙にニュースが流れた。ビルマ語はチンプンカンプンである。
学生に翻訳してもらった。

引退した63歳の将軍が亡くなった。死因も病院名も書いてない。
だが、写真に写ったお棺の様子からして、首都ネイピードに設けられたVIP専用の火葬場のようである。

お棺を覗き込んでいるのが、なんと元独裁者のタンシュエである。体も小さく、めっきり老け込んだ。
ひょろりと背が高く成長したタンシュエの孫が支えるように付き添っている。

敷き詰めた絨毯に、多くの縁者、僧侶などが遠巻きに座っている。

亡くなったのは、タンシュエの長女の夫、タンシュエにとっては義理の息子である。
付き添う孫の実父である。

学生の説明で他の新聞も見てみた。
ビルマ語で手書きした手紙が写真に写っている。
スーチーがタンシュエに急ぎ手書きして届けた手紙だと言う。

宛先はUncleタンシュエ殿、最後の署名はスーチーで、すべて手書きである。

このビルマでは、年長の男性には“アンクル”、女性には“アンティ”が、親しみを籠めた敬称だ。そう呼びかけられて、“オマエの叔父”などじゃないと憤った日本人を見たことがある。だがここミャンマーでは、この“アンクル”は男性に対する最愛の尊敬語である。この辺りから、英語音痴の日本人と現地の人たちに、不協和音が流れる。

「義理のご子息テインナイン将軍を亡くされたタンシュエ・アンクル、そしてご家族の心痛はどれほどかと案じております。皆様方の悲しみを、共に嘆かせてください。くれぐれもアンクル、そしてご家族のご健勝をお祈りいたします。
署名アウンサンスーチー」

権力を掌握した今、言いたいことがスーチーには山ほどある筈だ。
賢明にも、黙して語らない。
墓場まで持っていくつもりかもしれない。

スーチーはチャーチルにも負けない老練な政治家に変身した、と読んだ。
多忙を極める外務大臣および国家相談役の通常業務はこなし、その上で、スーチーが足を運ぶのは子供たちの教育現場だ。ネイピード、ヤンゴンだけではない。辺境の学校にも。

国家の舵取りは紆余曲折しながら、民主化へ針路を定めた。
人生の黄昏にスーチーが心血を注ぐのは次世代の教育である。
援助を申し入れる外国政府、NGO団体、フィランソロピストが、寄って来る。
何が本当にミャンマーの子供に必要なのか? スーチーは必死で、真剣である。

以上の文章から2020年ミャンマーの今を分析したい。

歳月人を待たずで、あれから4年半が経過した。タンシュエとスーチーの極秘会談である。
二人ともそれなりに年を取った。
ネウィンの自宅監禁同様、タンシュエの目と頭が白濁したときをタンシュエ自身が怖れている。そのことをスーチーは充分に知っている。

今世界中がスーチー・バッシングを始めた。何一つ不自由の無い主婦生活を送っていたオックスフォード大学までがスーチー叩きに加わっている。アウンサン将軍同様に約束に忠実なスーチーは、タンシュエとの約束を決して曝露しない。

だが賢明なスーチーは、タンシュエがあの世に旅立てば、その瞬間から国防軍の一枚岩が崩れることを読んでいる。タンシュエのニラミは政権与党のNLDだけではない。引退した軍人を含めて国防軍全体に、そして野党のUSDPにその重石は効いている。それはタンシュエの呼吸が止まる瞬間だとこのメルマガも気が付いた。

だからタンシュエがあの世の人となれば、ミャンマー議会の四分の一が必ず崩れる。スーチーの隠れフアンはいる。そこで憲法改正が動き始める。そのためにはスーチーはStay-At-Homeで、テレビ会議を活用し、新型コロナに負けないことだ。タンシュエとの長寿合戦である。

そのためにも世界のコロナ騒動が決着する二・三年後が勝負どころとなるだろう。これは希望的観測だが、世界も今年末までに大きな変動があり、問題の幾つかは決着する。時が解決するのだ。

そしてミャンマーの中国問題では、スーチーが軍事政権から引き継いだ最大の課題は、ミャンマーが中国経済、軍事的脅威、中国文化の浸透であった。
だから、スーチーが無邪気に中国の餌食になるとは絶対に思われない。むしろ老獪に、そして狡猾に対等外交を演じることだろう。

これがこのメルマガの分析である。
ところで2020年も半年が過ぎた、まだ半年が残っている。
トリス叔父さんで半年は寝て暮らす。後の半年は・・


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