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<ミャンマーで今、何が?> Vol.378
2020.09.25
http://www.fis-net.co.jp/Myanmar


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━━【主な目次】━━━━━━━━━━━

■ヤンゴンは天気晴朗、されど僅かに波高し

 ・01: ヤンゴンのGoToトラベル

 ・02: 男子学生が夢中になる

 ・03: 臨時ニュース発表

 ・公式ツイッター(@magmyanmar1)

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・01:ヤンゴンのGoToトラベル

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ヤンゴンのStay-AT-Homeでも、想像力があれば、GoToトラベルには行ける。

その要領でPNGに行ってきた。PNGとはパプアニューギニアの頭文字である。
欧米人はこの国を簡略化して“ピー・エヌ・ジー”と発音する。そこで凄腕のBush Pilotに出遭った。定期航空路のない未開の辺境地、特にジャングルの密林で、不可能と思われるテイクオフとランディングの隙間を開拓していく冒険野郎の飛行機乗りを“ブッシュ・パイロット”と呼ぶ。

第二次世界大戦中、インパールを目指す日本軍歩兵が密林を軍刀で切り開き、獣道ほどの隙間を一歩一歩進んだ後背地に、英米連合軍はいとも簡単にグライダー部隊をカタパルトで連日送り込んだ。重量戦車や軍用トラック、医薬品・食糧、嗜好品までが密林の隙間に大量に投下された。

日本では子供に危険と禁止されているようだが、ふたまたの支軸にゴムひもを張り、小石などを挟んで飛ばす玩具が、日本語ではパチンコと称され、英語ではカタパルトという。グライダーを飛ばす装置がまさにそれである。この玩具はヤンゴンの街角で今でも買うことが出来る。

そして空を覆い隠す空挺団が次々に舞い降りてきた。落下着地後の行動は素早い。落下傘を外し、コンパクトに丸め、後続の仲間たちを助ける。絡まったコントロールラインに手間取る。そこから軍事行動が開始される。欧米人ならではのアイデアは、軽量化された大量の“鉄板”である。

鉄板一枚は当然重い。マグカップのコースター大の丸穴を順番に切り抜く。
すると鉄板の重量は半分以下になる。鉄板コストも半分で済む。その穴あきの鉄板を平坦な草原にパタパタ敷くと草花はなぎ倒され、グライダー・戦闘機用の滑走路がインスタントに出来上がる。

この物語をヤンゴン古書店の英書で見つけた。イギリス人かアメリカ人の発想法に脱帽したことを覚えている。インパール作戦のみならず日本軍が南洋の激戦地で完敗した理由のひとつがこれだ、と思った。

日本軍の工作隊がジャングルに滑走路を急造するとしよう。工作隊は大勢で草刈を始める。樹の根っこは障害となりかなり深く掘る。突貫工事で地均し、次ぎは地固めと、最低一週間はかかる。

戦後の敗戦国では、敗戦理由を物量の差とひと言で片付けられる。それは安易な結論だ。それを学んだのはヤンゴンの古書店だった。

その伝でデビッド・リーン監督の名画「戦場にかける橋」(1957年)をもう一度見た。効率の悪い日本式作業に、信じられないと西洋人捕虜が反抗している。見事な描写だ。戦後75年経っても、粋がった右翼が当時の精神論で、しかも日本語で鬼畜米英に文句を言う。“英語のプロ”を語る身としては、英語で街宣運動をしろと教導したい。それもロンドンのダウニング街10番地でだ。

“東は東、西は西”のバラードでラドヤード・キプリングは「東西という双子は決して相見えない、神の偉大な審判の席に天と地が並び立つまでは」と詠っている。

その彼我の差は物量だけでなく、モノゴトの考え方そのものが、黒船前夜から一歩も脱却せず、明治維新・日露戦争・大東亜戦争と続き、驚くべきことにShinzo Abe、そしてYoshihide Sugaと今日まで綿々と続いている。ノンポリらしくない言葉となった。お許し願いたい。話を戻そう。

この穴あき鉄板は教会をはじめとして、学校や個人宅を囲む塀として、ミャンマーの至る所で現物を見ることが出来る。海外から訪れる友人を案内するが、インパール時代の話しに興味を示す年代はほとんどいない。昭和は遠くなりにけり(*盗作コピー)だ。

だがYouTubeでBush Pilotに出遭ったとき、トラウマのごとくインパール作戦に思い至った。欧米人の鉄板思想はまさに“コロンブスの卵”だった。これこそが太平洋戦争の勝敗を分けた。これもCovid-19のお陰である。海賊版DVDを見まくり、YouTubeに学ぶ。Stay-At-Homeに感謝したい。

日本軍には“兵站”という軍隊用語があった。だが“ロジスティックス”という横文字は無かった。その遅れを取り戻さんばかりに、今日本では、特に起業家といわれる若い経営者の間で、消化不良の横文字を理解できないまま、そのまま輸入使用している。

海賊版DVDで教養のない大統領がいるアメリカを深望すると、ウソをつく白人がウソをつかないインディアンを光物のビー玉で騙し、安酒を飲ませ、最後には虐殺して、東から西へと開拓していった歴史がある。

幌馬車隊が、米国横断鉄道が、フリーウェーが、そして現在はインターネットが広大な米国大陸を覆い尽くしている。東海岸から西海岸に到着したロジスティックスがハタと困った。広大な太平洋に出くわしたからだ。だがアメリカンの発想法は日本人と180度異なる。太平洋を田舎の小道と看做し、高架橋で結ぶことを考えた。それがSeaLandのコンテナ船の登場である。

残念ながら日本には当時、三菱重工にも石川島播磨重工にも、長崎出島時代のオランダ船の発想法しかなかった。貨物船の船倉を4段階、5段階と設営して貨物を積み込むのである。これを在来船と呼んだ。今となればガラ系の貨物船である。

だがアメリカ人はコンテナという20・40フィーターの定型ボックスを考え出した。これなら重箱重ねの段重ねが出来る。これこそ“コロンブスの卵”である。地団駄踏むほど悔しいが日本の発想ではない。日本がマネし、世界中がパクった輸送形態だ。日本的発想では絶対に出てこないアイデアだ。そして台湾のエバーグリーンが、デンマークのマースクラインがこのコンテナ船で世界を一周している。

極東の国で2020年9月という時代に総裁選挙が行われた。壇上でマジシャンのように投票箱の中が空なのを観客に確認してもらい、投票が行われ、フタが閉められる。おとぎの国の従僕のようにペコペコと何度も頭を下げる。観衆注目の中、長方形のテーブルに投票用紙が取り出され、再度投票箱が空っぽであることを全員に確認させる。

優雅ないにしえのカルタ遊びを思わせる見事な演出であった。これも電通がシナリオを書いたのだろうか? ひとつひとつがイライラさせるようなゆっくりとした手作業であった。たったアレだけの枚数に大勢の詠み人が参加している。数えると6人。

おまけにもうひとり、万年係長みたいなオトコが後ろを徘徊し慇懃に小声で指示する。儀仗兵のように礼儀正しい。誰に対してか不明だが、何度も頭をペコペコ下げる。ペコちゃん人形のように、あるいは大川周明のように頭をピタリと叩いてみたくなる。この情景はYouTubeが世界中に流した。

トランプだけではない。ビル・ゲーツも、世界中の一般視聴者も、あんな集計ならパソコンで瞬時に終わり、より正確だと考えただろう。神秘的で重々しい演出なので、投票箱からハトが出てくるか期待した、とラスベガスの住民は語っている。

そして新総理がデジタル化推進の担当大臣を発表したことで、エッ今頃と思いつつ、世界中が不可解ながら納得した。一方で世界の子供たちは、ハイテク立国の日本が世界基準から正確に何年何秒遅れているかをナノ単位で計算し、任天堂のマシーンで競争しはじめたとのウワサも流れている。

戦後アメリカはロジスティックスのみならず、食品業界、薬品業界、小売店業界、運輸事業、軍需産業、金融業界、IT産業、宇宙事業と世界を震撼させるほど飛躍的発展を見せた。官と民の協力だけではない。積極的に軍や大学が手を組み、そして今ではインテリジェンスと呼ばれる怪しげな諜報機関までが巧妙に参入し、国境を越え、国際法を潜り抜けて、跋扈している。眼下の敵はコロナだけではない。陰謀論も大いに楽しませてくれる。

戦後このChangeに日本はついていけなかった。私見だとペリーの黒船来訪から、目まぐるしい世の動きに日本はついていけず、自分の頭で思考することを停止した。そこで発見した日本式サバイバル方法はアメちゃんのモノマネである。だがそこには絶望的なタイムラグがあったし、今もある。

デジタル化推進を新総理が取り組むと明言した。
だが時代を読むと、世界中にコロナさまが「自分の頭で考えろ」と危険信号を発信してくれた。

悲観してはいけない。日本の歴史では“モノマネ”こそが戦後日本を救ってくれたからだ。サンフランシスコ講和条約から日本は恐る恐る世界を見回した。日本の誇る官僚主導で民間企業がかっての敵国米国を見て周った。そこで帰国組みがアイデアを盗みはじめた。自分の頭で考えたのではない。アメリカのマネをしたのである。

欧米ではクリエイティブを尊び、モノマネを馬鹿にして揶揄する。その戦後教育が日本には染み付いている。IT産業の企業家もそう言う。だが実態はアメリカのモノマネである。
馬鹿にしてはいけない。日本経済が右肩上がりで急速に戦後復興し、東京オリンピックも成功させたのはモノマネさまのお陰である。

マネされたアメリカは怒った。国家をそして連邦政府を代表する州知事が、日本輸出の象徴である小型乗用車を鉄槌で叩き潰し、世界中にテレビで喚いた。欧米の日本バッシングがはじまった。国際交渉で反論する能力の無い日本人はひたすら沈黙する。

日本のコトワザでは「キジも鳴かずば撃たれまい」とある。英語の諺だと
「沈黙は同意」を意味する。悔しいかな日本の外交官は「沈黙は金」しか知らない。私がヤンゴンで“プロの英語”を唱えるのは、それがクヤシイからだ。言ってみれば、東京の仇をヤンゴンで、というところだ。またまた話が逸れた。

英国人作家のラドヤード・キプリングが自作の海賊版がアメリカで出版されていることを知ったのは日本の横浜である。英国初(1907年)のノーベル文学賞受賞者となったキプリングは、それ以来アメリカを呪い、激怒して憤怒した。このことはこのメルマガでたっぷりとお伝えした。蛇足ながら次男坊キム・アリスは同作家の少年物語“KIM”からスーチーが命名した。

“モノマネ”の歴史は、何のことはないイギリスからアメリカへ、そして日本へと継承されていった。そして新型のモノマネ・ウィルスは今は半導体・IT・AIなどに姿を変え、今度は“モノマネ”大国の日本から、中国・韓国へと知的水準の低い国に移動中である。

チョット待った。その源泉であるアメリカから逆に上流を辿ってみたい。メイフラワー号をたどると、すぐにイギリスに行き着く。歴史はそれで終わらない。その上流にはエジプトがありローマがある。時間さえ許せば、古代ギリシャからバビロン、シュメール文化へと飛んでも良い。

本当にコロナはありがたい。ヒマジンになる時間を与えてくれる。個人的な願望を言えば、コロナがさらも数年続いてくれれば、少しは自分も小利口になれるかもしれない。それからGoToキャンペーンで“アノ世往き”を企画しても遅くないような気がする。

細菌クンについては世界中のノーベル級専門家が研究しているらしい。
東西南北研究所といえば、もっと歴史の浅い、人類という生物についても研究している。一般の動植物と異なり、生きとしいけるものの頂点に立ち、すなわち仮想的がいなくなり食物連鎖の最上位に君臨したときに、品格のお粗末さを完全に露呈した。

井戸の中というスモールワールドでは、アウンサン将軍が暗殺され、銃の扱いしか知らなかった三十人の志士の一人・ネウィンという無能の軍人がクーデターで最高司令官となった。女狂いに走り国内外で結婚離婚を繰り返し、国民からはそっぽを向かれた。当時世界で流行していた社会主義経済を採択したが、素人の悲しさで国家の舵取りどころか国家を壊滅させた。

Stay-At-Homeで時間はたっぷりある。自宅にある地図帳でアメリカの全体・部分図をルーペでジックリ眺めてほしい。アメリカは広大だ。世界中にゆかりの地名が存在する。花の都“パリ”、霧の“ロンドン”、赤の広場“モスクワ”という地名もアメリカに実在する。移民に名残りの知名なのだろう。

Wim Wenders監督の「パリ、テキサス」(1984年製作)で有名になった“パリ”はテキサス州に実在する。そのサウンドトラックで使われたライ・クーダーのスライドギターを聴きながら、地図帳でアメリカ横断を試みるのも悪くない。

話が音楽に移ってきた。荒井由美の♪中央フリーウェイ♪を聴くと、アメリカの高速道路を夢見る。だがアメリカの高速道路は無料だからこそFeeway(*無料道路)と呼ばれる。ここが日本の不可解なところで、フリーウェイと歌いながら、高速料金は徴収される。神秘な国ジャパンである。

話しは大きくデビエーション(*離路)した。
コンピューターの発達で計器類も各段に進歩した。GPSも装備され、グーグルアースも利用できる。未知の航空路だろうが、高地特有の悪天候だろうが、アクロバット的な飛行計画が現実のものとなる。誰も手をつけなかった航空路が開設される。独占的な航空路となる。一発当たると儲けは大きい。

このように冒険野郎の夢見る飛行乗りを“ブッシュ・パイロット”と呼ぶとお話した。
こうやってDHLや、ビルマとも関係の深い貨物航空専門のフライング・タイガー(*ジョン・ウェイン主演でビルマ戦線のハリウッド映画を見れる)は巨大なビジネスに成長していった。

先述したPNGは1973年に独立し、歴史的因縁からイギリス連邦に加入した。この国は南西太平洋上にあり、フィリピン(この国も欧米人はPI=“ピー・アイ”と簡略化する。その心はフィリピン・アイランドである)の南方、オーストラリアの北方に位置する。

南緯1〜12度に位置する熱帯気候で高温多雨だが、ハイランド(高地地方)は比較的涼しい。住民の大部分がメラネシア系のパプア族で、形質的文化的に地域差が大きく、言語は700余に分かれ、公用語は英語で、“Long time, Nosee!”(=久しぶりネ)などのピジン語(リングア・フランカ)も広く用いられる。

因みに小野田寛郎がPIのルバング島で発見されたのが、PNG独立の翌年1974年である。同氏は敗戦濃厚な1944年に陸軍中野学校を卒業しPIに派遣された。
中野学校といえば、大先輩に当たる鈴木敬司大佐を思い出す。そして“30人の志士”、アウンサン将軍に波及して、歴史関連クイズはミャンマーにまで行き着く。薀蓄を語りたいなら“アラビアのロレンス”にまで歴史は深掘りできる。

このメルマガでは英国を“老獪”と揶揄してきた。その老獪さを学習する過程で、大英帝国が日の沈まぬ領土に君臨していく歴史の縦糸・横糸も覗いてきた。アウンサンが生まれたのはまさしくビクトリア女王の御世である。歴史にはさまざまなストーリーが眠っている。

現代の今でも、世界地図を開くと大ブリテン島以外にも“ビクトリア”に忖度した地名がホンコン島の山頂にも、アフリカの巨大な湖にも、オーストラリアの州名にも残されている。それだけではない。

ご承知の通り、我がミャンマーにも“ビクトリア”と冠した有名な地名が何ヶ所かある。
タニンタリー州最南端コータウンにあるビクトリア・ピーク。チン州最高峰で国立公園としても保護されているマウント・ビクトリア(*海抜3070m)。
下街から6マイル北にあるインヤー湖は大都市ラングーンに飲料水を供給した貯水池で植民地時代はレイク・ビクトリアと呼ばれていた。

取って置きの話しはヤンゴンのスーレー・パゴダとエマニュエル教会に挟まれた広大な湿地帯で、当時はマラリアの潜む瘴癘の地でタンク・スクエアと呼称されていた。そこを中心に大英帝国は碁盤の目に下街を開拓していった。
1868年のことである。日本では明治初年に当たる。

当時の大英帝国コミッショナーAlbert Fytcheに忖度してこの公園は“フィッチ広場”と名付けられた。日本がマネした忖度の英国版をご紹介しよう。ラングーンに住む裕福なアルメニア商人が1896年真っ白な大理石でできたビクトリア女王像をこの公園のど真ん中に寄贈し、この公園は“ビクトリア・パーク”と呼ばれるようになった。

だがビルマの独立によって、ビクトリア女王像は撤去され、その行方は不明のままである。跡地には純白のオベリスクが独立記念碑として建設され、ビルマの英雄マハ・バンドゥーラ公園の名前に取って代わり、今はそう呼ばれている。

イケナイ、イケナイ。ブッシュ・パイロットの話しだった。
私がこのブッシュ・パイロットに惹かれたのは東洋人とは桁外れの別世界があるからだ。日本の著名大物といわれるYouTuberや、“起業家”を目指すGLOBISの生徒がどうしてカネ儲けのマネーゲームだけに夢中になるのか理解できないからだ。

18年前だったかヤンゴンの日系ホテルに長期滞在していた。
閑散としたバーで、目の鋭い飛行機乗りと出遭った。ひと言ふた言お互いに素性を探った。私は水商売(*船舶関係)と名乗った。実は海と空は密接な関係がある。パイロットならば相手に不足は無い。南米のコロンビアからやってきたと名乗った。

商売柄パナマのコトは知っていると応えた。コロンビアはその隣国で南に位置すると教えてくれた。顔はいかついが気が合った。週末ヒマだというので、昼飯に誘った。そしてまた飲み、話が弾んだ。

ミンガラドンに自分の部下が何人か泊り込み、訓練指導付きで中古軍用機を売り込みに来たと語ってくれた。ミンガラドン飛行場は大英帝国の軍事施設だった。日本軍が一時占領して、それから民間航空機も細々と利用するようになった経緯と歴史を安売りすると、そんな話しはとっくにご承知だった。

今残念に思うのは、コロンビアもビルマもドラッグ商売では先進国である。
軍事政権の取って置きの話が聴けたかもしれない。相手はコロンビア政府の軍人だ。今なら聞き出すテクニックも少しは磨いた。つくづく残念だ。

ブッシュ・パイロットから連想して、サン・テグジュペリも思い出した。フランスの作家である。その自伝小説「夜間飛行」は人間の幸福を追求した思索小説とアンデレ・ジッドは述べている。



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・02:男子学生が夢中になる

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YouTubeで“REPORT MOUNTAIN RUNWAY Landing PNG/BUSH PILOT Flight VlogJul 11, 2020”をググれば、首都ポート・モレスビーを離陸し、密林地帯の尾根に沿い、蛇行する濁った川を眼下に見て飛行し、ジャングルの狭く短い滑走路に舞い降りるKodiak機に同乗できる。

この動画は英語の勉強方法を探るうちに偶然見つけたものである。それだけに私の生徒に視聴させ、その反応を探っている。英語はまだ未熟でも、動画である。男子学生のの反応は私の予想以上であった。夢中になって見ている。


その中でパイロットが管制塔と無線で喋る。“November-Tango-Kilo”、ノイズが入って聞き取りにくい。もう一度巻き戻し再生する。聞き取れたかい?
 生徒がうれしそうにタンゴとキロはキャッチできたという。粘り強く、もう一度巻き戻し映像を再生した。ノベンバーも聞き取れた。

私の英語教室が成功した瞬間だ。
スペルアウトしてごらんというと、“N-T-K”と答えてくれる。これはこのKodiak機の航空機名である。航空機の胴体が映されたとき、映像を停止させ生徒に確認させる。管制塔との更新シーンは何度か出てくる。その度にこのキーワードが交わされる。生徒の笑顔が輝きを増す。

NATO(*北大西洋条約機構)が使用するアルファベットは“Alpha”“Bravo”“Charlie”ではじまり、“Yankee”“Zulu”で終わる全26文字である。共産圏(*ワルシャワ条約機構)は知らないが、全世界の飛行機・船舶の無線交信で使用されるアルファベットである。

私の英語講座はこれだけを耳・口・頭、そして身体に徹底的に叩き込む。
すると成田の飛行場で流される英語のアナウンスがかなり聞き取れる。ヤンゴンからお越しのスーチーさんという呼び出しは、名前だけを“Sierra-Union-Union”スペース“シエラ‐ユニオン‐ユニオン”と繰り返すはずだ。

機内でも使用されるが、機内で見るDVD映画にも登場する。
ミャンマーでは“トーさん”と言っても、“Taw”“Toe”“Tow”とスペルが異なる場合に便利だ。とくにスマホの時代、これは有用である。



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・03:臨時ニュース発表

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ミャンマーの国際線着陸禁止措置を10月31日まで再延長。そしてコロナ感染状況は、海外からのミャンマー帰国者が連日何百人単位で増えているので、当然ながら、そして予想したとおり感染者数はうなぎ上りです。ご興味ある方は各自YouTubeでチェックお願いします。

臨時ニュースというのはそのことではありません。
私の身辺にコロナが迫ってきたというニュースです。
私自身は咳も出ず、痰もからまず、高熱も無く、味覚も充分に楽しんでいます。
ビールは止めウィスキーと赤白ワインに切り替えました。ぎっくり腰も完治し、憎らしいほど健康です。

友人面している一部の皆様にはご期待を裏切ることになりますが、もう暫くこの世に、そしてヤンゴンに居候させてもらいたいと思っています。軍資金も大丈夫なようです。

お知らせしたいのは、ビル下階に住む私のスタッフ(母親&息子の二名)のうち、息子が勤めるIT会社の同僚からのコロナ感染で陽性と判明し、ヤンゴン総合病院隔離病棟に入院したのが9月21日。

続いて母親が体調不調を訴え、9月22日夜ボータタウン町区の臨時隔離センターに移送され、下の階の入口ドアは地元警察からCordon Tapeで封鎖されました。
彼女の場合は感染と確定したわけではなく、数日内に検査を行い結果は三日後、陰性なら即日帰宅できるとのこと。Good Luck!

なおロックダウンが発表された約二、三週間前から、食事の手配は自分でやるとすべて断わり、下の階とは接触を絶っていたので、密接接触者とは看做さないと町内会の確認を得ました。ということで私自身が強制隔離となる心配は今のところありません。

約2週間分の飲料水、食料品、必需品、嗜好品、すべて確保しましたので不便は感ぜず、食糧不足になったら、急遽イスラム教に転向して飲料水だけでラマダン断食も悪くないと、メタボ大計画も狙ってます。

転んでも、タダではおきない。
コロナが身辺に及んだ絶好の機会でもあります。
来週はコロナ現場の状況をドキュメンタリー風にお届けしたいと考えてます。



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東西南北研究所




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