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<ミャンマーで今、何が?> Vol.391
2020.11.13
http://www.fis-net.co.jp/Myanmar
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━━【主な目次】━━━━━━━━━━━

■ミャンマーのコロナ感染者激増!

 ・01: 2020年11月11日(水)午後8時発表

 ・02: 今年のダディンジュはブルームーン

 ・03: ミャンマーのコロナ感染者激増!

 ・04: 今年は山下達郎の♪Christmas Eve♪で!

 ・05: 国により異なるCOVID-19対策!

 ・06♪♪『新世界より』♪♪

 ・公式ツイッター(@magmyanmar1)

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・01:2020年11月11日(水)午後8時発表

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陽性感染者数合計:64,453名
新感染者数合計:1,212名
死者数合計:1,480名
退院者数合計:48,532名
現在検査中:14,441名
出典:保健スポーツ省



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・02:今年のダディンジュはブルームーン

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煤煙やスモッグで月が青く見えることがある。これをブルームーンと呼ぶ。
非常に稀だが、満月がひと月に二度現れる年がある。この第二番目の満月を欧米ではブルームーンと呼ぶ。

フランク・シナトラの定番♪Blue Moon〜 You saw me standing alone・・♪は、恋焦がれるひととの出会いをブルームーン、すなわち人生でめったに訪れないチャンスとジャズ・テンポで唄う。西洋のブルームーンはロマンチックな解釈だ。

今年2020年10月は最初と最後の1日&31日が満月であった。ミャンマー歴には満月の赤丸が付いている。しかもブルームーンの10月31日はダディンジュで、ミャンマー暦では“灯祭り”であった。

朝方のまだ暗い午前4時キッチンに立つと、真西に面する裏窓から向かいのビルの上に狭い空が覗ける。満月が雲に隠れてぼんやり明るい。コーヒーを淹れて再度見上げると見事な満月が輝いていた。ラッキーと、双眼鏡を取り出し満月を確認した。

だが青い月ではなかった。黄金色に輝いていた満月を黒い雲がまた覆ってしまった。雨季明けにはもう少し時間が掛かりそうだ。

10年以上前のことになる。ヤンゴンでも“灯祭り”には、ぼんぼりのバルーンが夜空高く飛んでいった。そしてお決まりの火災が翌日のニュースとなった。ぼんぼりのローソクが藁小屋やヤシの葉の人家に落下引火したのだ。江戸の火事と同じくダディンジュの風物詩だった。

弊事務所のある下街では、素焼きの土器が窓辺にずらりと並べられ、ギーに灯が点される。これが一軒の家だけではない。仏教徒も、ムスレムも、ヒンドゥー教徒も“灯祭り”に参加する。各家庭が、そしてビル全体が幻想的な灯りに包まれた。

海運会社の仕事で何度かボンベイ、カルカッタ、チタゴンを訪れた。そしてこの時季特有の幻想的夜景に出遭った。昼の貧しさが暗闇に隠れ、掘っ立て小屋の素焼きに灯が点される。雪国のかまくらを思わせる幻想的な温かさが浮かび上がった。西洋人なら、マッチ売りの少女か、原始的なクリスマスを思い浮かべたことだろう。

ギーとはヒンディー語で、インド料理に使われる澄ましバターである。乳酸発酵させた水牛・牛・ヤギなどの乳からパターを作り、さらに加熱して油脂のみを取り出す。暗くなると、お猪口サイズの土器にギーが注がれ、灯を点すとそこだけ明るい。

ペルシャからインドそしてミャンマーまでが、カレー料理も“灯祭り”も、同様の文化を共有していた。
だがミャンマーは外国文化の侵入が激しい。大寺院の仏像もダティンジュの“灯祭り”も、いつの間にかLED電飾に変わった。

それでも素焼きの土器に揺れる炎を見かけることがある。ヤンゴンでは間違いなくインド系、ムスレム系の家庭である。これに中国系が加わると必ずや爆竹で騒々しい。
だがコロナのお陰で、今年は静かな本来の“灯祭り”気分となった。

話しは突然変わる。菅原都々子も♪♪月がとっても青いから・・♪と唄っていた。この場合のブルームーンは、戦後の埃っぽい空気だったのだろう。東洋も西洋も月を青色で感じるところがオモシロイ。

♪♪遠回りして〜帰ろう♪ 東洋もブルームーンはロマンチックだ。



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・03:ミャンマーのコロナ感染者激増!

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前回10月22日の数字は、感染者数4万人突破、そして死者数が千人に近づきつつあるとお伝えした。三週間経った今、感染者数が64,453名、死者数が1,480名。5割り増しの急カーブとなった。

このメルマガが、感染者・死者が激増と予測するには理由がある。海外からの帰国者が救援機で連日、しかも何百人単位で、ミャンマーに戻ってくるからだ。例証として少し古いが10月26日(月)の日刊英字紙GNLMから数字を検証したい。

25日に救援機で帰国したミャンマー人は総合計257名。その内訳は米国ワシントンDCおよび韓国ソウルの両大使館が共同で手配した救援機が114名、米国から28名、パナマから14名、韓国から72名。同様に在星港大使館とミャンマー船員組合が共同で手配した救援機で、シンガポールから143名の船員がヤンゴン国際空港に到着した。いまミャンマーの船員は世界中で活躍している。

彼らは全員、労働・移民・人口省、保健スポーツ省、ヤンゴン地区政府が施行する検査を受け、空港近くの検疫施設で7日間の様子見、異常がなければ帰宅が許可される。それに追加して7日間自宅での自粛Stay-At-Home検疫を守らねばならぬ。合計14日間の検疫期間に異常があれば地区担当機関に届る義務があり、違反者は厳罰となる。

ミャンマー外務省は在外ミャンマー大使館と緊密に連絡を取り、海外に取り残された同胞を救うべく、やりくりしてミャンマーフラッグの民間航空機を派遣している。この処置はCOVID-19の予防・管理・治療に関する全国レベル委員会のガイドラインに基づいたものである。

この他にもWFPなどの国際機関、その他友好国からの、食料・医療機器・検査キットなどの緊急救援機がヤンゴン国際空港には飛来してくる。これには乗組員クルー、外交官、特別許可を受けた緊急乗客も含まれる。

このメルマガでは、救援機による帰国人数のリストを作成しようと企画したことがある。
まずは南極を除く六大陸すべてにミャンマー人が散在している事実に驚いた。半世紀に及ぶミャンマー軍事政権に失望し、国外脱出を果たした政治難民とも、経済難民とも区別がつかない隠れディアスポラである。その数が各地で何百人と中途半端ではない。

スーチーが自宅監禁から解放され、初めての外遊先として隣国タイを訪問した。2012年5月のことだ。タイ・ミャンマーの国境地帯にはミャンマー難民が非合法の形で数多く潜んでいる。その実情を把握するためにスーチーはミャンマー人の難民キャンプを訪れた。

当時海外のミャンマー大使館には軍事政権のスパイ組織が置かれていた。スーチーの難民対話は外遊目的の許可事項とは異なると激しく非難された。続いて翌月6月には欧州各地を訪問、9月には米国訪問、2013年4月の訪日、9月には中欧3カ国を訪問。こうやってスーチーは海外デビューした。行く先々でスーチーは軍事政権の監視下に置かれた。

世界中のマスコミが取り扱うスーチーの派手な取り扱いの陰で見逃されがちなのが、母国を捨ててきた隠れ難民の存在である。世界中から北朝鮮並みに唾棄されてきたミャンマー国民たち、世界の晴れ舞台に彗星のごとく現れた祖国のヒロイン。なけなしの貯金をはたいて、一目みたさに世界各地の訪問先に駆けつけ、ありったけの声で“マザー・スー!”と叫んだ。

YouTube中毒となってから、スーチーの海外訪問そしてそのスピーチを繰り返し、鑑賞した。その数は厖大な本数となった。鑑賞方法にも光と陰がある。パトカーに先導されてスーチーの最高級車が殿堂の前に横付けされる。

その国トップのお歴歴が出迎える。その向かい側には非常線が敷かれ、一般大衆が押寄せ群がった。その大半がミャンマー難民である。手作りのミャンマー国旗を力一杯振り、ビルマ語で必死にスーチーに呼びかける。気付いただろうか? スーチーは案内されて殿堂の中に消えていく。

こうやって検証すると、世界各地に離散ミャンマー人の共同体ができあがっていた。彼らも軍事政権の厳重な監視下に置かれていた。軍政権の海外大使館は貧乏所帯だ。上納金を大使館に納めれば、母国への帰国は許可された。そうでなければヤンゴン空港ですべて没収され、インセインの刑務所へぶち込まれた。話を元に戻そう。

救援機での帰国者は地域もバラバラで、しかも何百人単位である。そして救援機はほぼ毎日帰国飛来してくる。それに連日の雨で新聞の配達が遅れ、停電も多発し、MSエクセルに各国別帰国者のデータもインプットできず、メルマガ企画は断念せざるを得なかった。

一方陸伝いに国境を接する国もある。シャン州に接する中国雲南省から、ミャンマー南東部のカレン州に接するタイ国からの帰国者は大人数だ。国境経由だけに数は桁外れに多い。しかもコロナ騒動初期(*1-3月)の移民局の対応はコロナ知識も不十分で杜撰だった。

ミャンマーの連邦政府・地方政府には、国際機関、各国政府、NGO・NPO団体、草の根団体など好意的な機関のみならず、お節介・反スーチー組までもが、威張り腐った態度でコロナ対策を指導している。自国のコロナ対策さえ不十分なクセにである。

インフラがお粗末で、海外はすべて先進国と、引け目を感じている。ミャンマー政府の高官・大臣は、不統一な海外意見を受け入れる。極端な例を示せば、米国大使館と中国大使館ではコロナ対策は異なる。そこへ日本のJICAと韓国のKOICAが独自のマニュアルでコロナ対策を指導する。弱小国の対応がどうなるか、簡単に予測がつく。

追い出す側の中国・タイ国とすれば、擬似コロナのミャンマー人ですら疫病神で、一刻も早く処理したい。だがミャンマーの受入れ態勢は不十分で結果的に牛歩のスピードだ。
国境手前の中国・タイ側に長い長い行列が出来る。割り込みされぬよう列を詰め、数日から一週間待つ。

しかもまだ雨季だ。家族連れもいる。驟雨の中、列はそのままだ。赤ん坊が泣き始める。
コロナでなくとも発熱・咳など擬似患者が出る。中国・タイ側とすれば、一刻も早く追い出したい。長い友好橋の入国側からは、数人単位でハイ次の人と牛歩を続ける。出国側は数十人、数百人単位で増えていく。

ショッピングモールやシティマートで経験するが、検温器に不慣れなセキュリティは大勢いる。偉そうなヒトとか外国人だと検温器も見ずに、通過させてしまう。

こういうセキュリティに限って、出稼ぎ戻りの同胞、特に弱者には厳しく、ちょっと待て!再検査!を繰り返す。世間慣れしたミャンマー人だと、セキュリティのポケットに数ドル押し込み、スピード通過する。日本のいろはカルタは云う「地獄の沙汰もカネしだい」と。

これらすべてを総合して考えたい。激増する感染者数と死者数は氷山の一角である。メルマガで予測するのはルール違反である。だが海外から持ち込まれる新型コロナが国内爆発するのは時間の問題と敢えて分析した。

保健スポーツ省が毎日午後8時に発表する数字に一喜一憂しても意味がない。クリスマスまたは来年の正月明けには家族と再会したい。その気持は痛いほど分かる。ヤンゴン空港閉鎖を一ヶ月ごとに先延ばしするミャンマー政府にタメ息をつく気持ちも分かる。

だが今は「ミャンマーで今、何が?」だけで判断する時代ではない。
英国・米国・欧州・中国・韓国・日本の状況を総合的に判断して、自分なりに分析する時代である。家族の安全を守るのはアナタの責任である。政府の判断、既存マスコミの海外情報では自己防衛は出来ない。



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・04:今年は山下達郎の♪Christmas Eve♪で!

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欧州にはアングロサクソンもいれば、ゲルマンもいる。陽気なラテン系もスペインからイタリアまで東西に展開する。気温が下がり雪の便りと共に、クリスマスがやってくる。
カトリックだろうがプロテスタントだろうが、家族と過ごすクリスマスは東洋とはまったく違う世界だ。

今年はサンタはやって来ない。多分やって来ないだろう。鈴の音高くソリがやって来たら、注意したほうが良い。悪魔からのクリスマス・プレゼントだ。パンデミックスという名前の。

年末の12月31日はニューイヤーズ・イブである。景気良く花火を打ち上げ、カウントダウンを楽しみたい。そのイベントも今年は取り止めだ。多分取り止めだろう。そして先の読めない2021年に突入する。

洋の東西を問わず、若者は辛抱を知らない。若者だけを責めては片手落ちだ。親が教えなかったからだ。母親に押し付け、父親は会社人間に徹した。父親の責任逃れである。
ロックダウンが続くと、若者は脆い、精神的に脆い。クリスマスの時季にイライラが募る。何をやらかすか読めない。

Stay-At-Homeは絶好の機会である。家族水入らずで語り合う絶好のチャンスだ。
YouTubeで深層心理学、宗教、言語学など徹底的に自習した。その結果見えてきたことがある。

脱線ついでに話をさらに飛躍させたい。
『ダースレイダーX町山智浩“アメリカの今〜米大統領選は映画より面白い〜?”』これは目から鱗だった。そして感動した。町山智浩の子供を冷静に観察する目は、どんな教育理論よりも、言語教育よりも有益だった。これ以来、失礼ながら町山智浩という人物を見直した。CNNは最高の国際人を採用した。

私はダースレイダーという片目のYouTuberを知らなかった。この番組は町山の住むカリフォルニア州バーバンクと日本のダースレイダーの自宅からZOOMで中継された。突然ダースレイダーの11歳と5歳の娘二人が画面に乱入した。

町山のフォローが素晴らしかった。迷惑そうな顔などしないでカリフォルニア州から二人に話しかけた。

二歳児は夜泣きとか、ぐずって、母親泣かせの一番大変なときだそうだ。これは脳内で脳神経がパチパチと繋がり、言語能力、文章構成などが芽生え、二歳児の脳内では自己制御できず爆発する時機だそうだ。これが昼でも夜でも母親泣かせとなる。

その間、脳神経が急成長して、人間の思考経路が繋がる大切な時機でもある。これを経て子供の言語能力は急速に格段と上達する。この時機の対応を間違える未熟な父親と母親は、トラウマ状態を生涯子供に負わせ、警察沙汰となる未熟な父親や母親が多発する。


だから“三つ子の魂百まで!”という諺は、言語学的にも非常に意味深な知恵だと町山は語る。

町山の娘はその重要な時機に地元幼稚園に入園した。自宅で日本語、幼稚園で英語と、バイリンガルで育った。日本語と英語では文章構成は真逆である。だが脳内で脳神経がパチパチ繋がる時機にバイリンガルだったので、今21歳の大学生として、真逆の文章構成と思考経路をネイティブの日本人、ネイティブのアメリカ人として難なくこなすという。

アメリカの大学最終年度は企業内でインターンを実習する。カリフォルニア州はIT企業が盛んな土地だ。現在はインターンの大学生だが、2ヶ月で百万円ほど稼ぎ出し、経済的に自立できるので、悲しいかな親は不要となった。これがアメリカ式親離れだという。


私にとっては目から鱗の貴重なアメリカ情報だった。アメリカ大統領選挙よりもはるかに重要な極秘情報だった。私はYouTubeの濫読で、このように偶然、珠玉のような情報に出遭う。

日本から子殺しなどの悲惨なニュースが飛び込み、気が滅入ってしまっていたときに、情報は一元的に政府などが管轄するものではなく、広く一般に共有する大切さを学んだ。


テーマを家族水入らずに戻したい。私が結論付けたのは、会話崩壊どころか言語崩壊だった。親子間でも、夫婦の間でも、言語破壊が起こっている。世界全体がバベルの塔状態である。しかも後戻りのできないポイント・オブ・ノーリターンを通り越し、全世界で家庭崩壊が起きている。

アメリカの大統領選キャンペーン、日本の国会討論を見ていると、日米でも言語が破壊されたと強く感じた。英語教室の経験から、コトバの乱れには敏感だ。その直感が言語破壊である。他人事ではなく、このメルマガ自身が言語道断。意味不明となってきた。
それでも続けよう。

ミャンマーでは季節の変わり目、特に雨季から温度が下がり乾燥するこれからのシーズン、そして猛暑・酷暑が終わり雨季に入る6月頃、多くの人、特に年長者が体調を崩し命を落とす。それも最初はインフルエンザに似た症状から突然だ。今年・来年は新型コロナの猛威が心配だ。

ミャンマーには超有名な言葉がある。「ベストを望むが、ワーストに備えよ!」はアウンサン将軍の名言である。

スーチーも引用するが、英語学習の学生たちにも借用させてもらっている。「キミたちだけでなく、ご両親も、お祖父さんもお祖母さんも、特に今年と来年は注意するように!」と。



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・05:国により異なるCOVID-19対策!

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自国の国際空港閉鎖は、民主主義国家のミャンマーが勝手に閉鎖できるものではない。
国際空港とは出発便と到着便のワンセットで成り立っている。国際的に影響力の弱いミャンマーは、相手国が閉鎖すれば、カウンターバートナー国としてそれに従わざるを得ない。その逆の開港も同じだ。

そういう意味で民主化は、ミャンマーをグローバル化の波に飲まれてしまった。
例えば極東のある国が自国のコロナ事情を無視してインバウンド(*オカシナ和製英語だが)政策を活性化するために、直行便再開を検討すれば、医療よりも経済を優先して言われるままに受入れる。

一国の国益は他国を害する。Win-Winとキレイごとを云うが、強者が弱者の口封じをしているだけである。

ミャンマーの現状は医療施設・保健・衛生・伝染病、どれをとってもインフラ不足で脆弱な弱小国である。ましてや新型コロナはノーベル級の細菌学者を動員しても、世界中で制御し切れていない新型ウィルスである。追い詰めてもさらに新型へと変形する。

疫病史をひも解くと、らい病・ペスト・発疹チフス・コレラ・赤痢・結核・梅毒などが文明を奪うか、大きく影響してきた。旧約聖書や古事記、日本書紀、大宝律令にまで記載がある。さらにそれより太古のパピルスにも記述がある。ビルマの古文書はヤシの葉に刻まれている。

中南米からメキシコにかけてのマヤ文明は一説では、マラリアによって消滅したとも云われる。それだけに防疫体制も不十分なミャンマーに、新型コロナ感染大国が直行便で乗り込み、バガンを初めとする観光地にウィルスを撒き散らす危険を伴う経済優先は、本当に大丈夫なのかと、大いなる危惧を抱いている。

東大先端研児玉龍彦教授のYouTubeレクチャーは、初心者にも分かりやすい。YouTube授業の良いところは何度でも繰り返し聴講できるところだ。その恩典を利用させてもらう。
落第することはない。「門前の小僧、習わぬ経を読む」は日本人の知恵である。このメルマガもそのコピー&ペーストで誤魔化す老獪術は身につけた。

歴史的にパンデミックスは戦争や天災をはるかに上回る死因となってきた。例えば古代ギリシャやローマを滅ぼした一因はマラリアで、ローマの道は"マラリアの道“でもあった。シルクロードは"ペスト・ロード“とも呼ばれた。中央アジア発生のこの黒死病はヨーロッパで猛威を振るい大惨劇を引き起こした。2020年のパンデミックスはこれに匹敵する。

話は大きく逸れるが、習近平と膝詰め談判で、"一帯一路“はまさしく現代のペスト・ロードですな、と原稿ナシで歴史談義が出来る総理大臣閣下殿は出現しないものであろうか?とヤンゴンで夢想している。

話を戻そう。

北欧ヨーロッパ諸国は近隣の異民族同士で交易・戦争を通じて、交流が盛んで自然に免疫治療を身につける環境にあった。スウェーデン政府はウィルス感染を受入れ免疫力を国民全体にもたせる自然療法も化学療法と同時に試行しているようだ。

これはアクセルとブレーキのようなもので、集団感染が増えると対処療法に切り替える。

英国のジョンソン首相は。自分自身が新型コロナに罹りながらそれを克服した。そして今はアクセル&ブレーキ政策を実践している。

一方ミャンマーはシルクロード、蒙古来襲で異民族との交流はあるものの、経験は浅い。


新型コロナ前期(*4月頃まで)の感染率・死亡率の少なさからしても、国内のStay-AT-Home政策で囲い込みには成功した。一方で海外からの新型ウィルスに弱いことも露呈した。

繰り返すが2020年の11月・12月は気温が下がり季節の変わり目となる。2021年2月からまた夏季を迎えコロナ騒動はしばらく治まるかも知れない。だが2021年6月からは雨季を迎え気温は下がる。とくに季節の変わり目の6月は例年風邪を引く人が多い。それが例年の単なる風邪か、新型コロナの再燃か、それを見極めるのが医師の仕事である。

ミャンマー暦に熟知された方はご存知だが、季節の変わり目の6月には例年、アノ元気だったご老人が、働き盛りのアノ人が、心臓発作で、ポックリ病で、と突然の訃報に驚かされる。だから2021年の6月は特に要注意の月である。もちろん新型コロナの話しである。

経済的に我慢できなくなった先進国が、ナショナルフラッグの航空会社救済を目的に、国際便を飛ばすことになったら、ミャンマー要注意月の新型コロナ検証はさらにムツカシクなる。

経済最優先の国策を採用するか、パンデミック撲滅を最優先とするかは、各国家に突きつけられた試金石である。

旧約聖書が伝える“バベルの塔”は人類の協調を怖れる神の裁きといわれる。
そのウラを読み取れば、世界の各国が協調さえすれば、パンデミックスは乗り越えられる難門なのかも知れない。

だが世界はトランプVSバイデン、米国VS中国、中共VS反中共、極左VS極右、民主主義VS民族主義と、さまざまな対立に分断され、自分ファーストの世界に向かっている。

だがYouTubeのコロナ授業では、各国が厖大なデータを隠さず共有すれば、新型コロナは必ず押さえ込めると、合理的な説明である。

それに納得するか否かは、地球上の人類ひとりひとりに突きつけられた、自分の頭で考え、自分の判断で分析し、自分の責任で行動しろ、と問いかけられたスフィンクスの謎のようなものである。

北半球の人間が生き延びるか、南半球の人間が生き延びるか、コロナ哲学をStay-At-Homeでゆっくりと楽しみたい。



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・06:♪♪『新世界より』♪♪

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メルマガVol.389で規則違反の予想をした。
「ドナルド・トランプの勝利。ペンシルベニア州の集計が遅れ、即日結果は出ない。共和党・民主党ともに選挙対策本部が最後の汚い手を使い、通常は敗北宣言をする大統領候補がマスコミに顔を出さない。しばらくはカオス状態が続く」。

この原稿を脱稿したのは11月2日午後1時過ぎだ。
すべては予想通りに進展している。事実が見えてきたところで、東西南北研究所のコメントを出したい。これもYouTube講座で学習した老獪術に従ったまでだ。

ただいま、ヤンゴン時間11月12日(木)午前8時、これから原稿を東京へ発信します。
そしてアップロードはプロバイダー殿しだい。

ヤンゴンは朝晩の空気が涼しく、湿気も感ぜず、すっかり秋の気配となりました。長かったモンスーン雨季もそろそろお別れです。だがCOVID-19はこれからが勝負。自分の生死は政府に預けるのではなく、自分で判断。

文明人に決別し、自然人に戻りましょう。それがCOVID-19に打ち勝つ秘訣です。
アントニン・ドボルザーク作曲交響曲第九番♪♪『新世界より』♪♪を聴きながら。


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東西南北研究所




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