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<ミャンマーで今、何が?> Vol.419
2021.03.11
http://www.fis-net.co.jp/Myanmar

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━━【主な目次】━━━━━━━━━━━

■ミツヒデ謀叛、国家を転覆!!

 ・01: GNLM紙は3月1日以降コロナ統計数字を一切発表せず!

 ・02: 敵は本能寺

 ・03: ジェームズ・ボンドか大石内蔵助?

 ・04: CDMの基礎学習

 ・05: ターゲットはNLD撲殺

 ・06: 単主絵かミツヒデか?

 ・公式ツイッター(@magmyanmar1)

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・01:2021年03月02(火)午後8時発表(前回のまま)

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陽性感染者数合計:141,965名
新感染者数:49名
死者数合計:3,199名
退院者数合計:131,534名
現在検査中:名(*数字判明せず)
出典:ミャンマー連邦・保健スポーツ省
(GNLM紙は2月一杯は前日のコロナ数字を掲載していた。だが3月に入ってからはコロナの統計数字を一切発表せず。国民の健康無視どころか、国民の生命を大量虐殺しはじめた。自国民のジェノサイドを糾弾すべきである)



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・02:敵は本能寺

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今回のクーデターの直接の原因は単主絵にありというのがこのメルマガの推理で主題である。
その極秘情報はバックナンバーVol.222に詳述した。ミャンマー人の大好きな2の連番だ。
これを理解しないと複雑国は永遠に分からない。本国へUターンされることをお勧めする。

この国最高の実権である上級最高司令官の地位をミンアウンラインに引継ぎ、単主絵は政界から完全に引退した。憲法上何の特権ももたず、首都ネイピード郊外の大邸宅でひっそりと老後の生活を送っている。・・ということになっている???

ミャンマーという国の不思議さ、そして複雑さは、話が単純でないことにある。それを見抜いたのはこのミャンマーでスーチー唯一人であった。欧米の政府も、駐緬外交団も、ミャンマーを取材したジャーナリストも、見逃している。彼らは目明きの盲である。

だから今回のクーデターを絵解き出来ない。
ミンアウンラインのクーデター政権に対して経済制裁を課しても、いかなる国連決議がなされても、日本政府が特別のパイプで暗躍しようとも、クーデター政権の理不尽な屁理屈に振り回されるだけだ。

いまこの瞬間大切なのは国民大虐殺を一刻も早くストップさせることだ。
熱しやすい若者たちは警官隊の挑発に乗りやすい。
戦闘的な雰囲気の中でガス弾を投げ返したり、強力なゴム弾の標的になりやすい。

流れ弾で死んだら犬死だ。両親もキミたちの将来に期待している。ここで死んだら何と詫びる。人生を無駄にするな。
若者らしく賢く闘え! スマホはキミたちの武器だ。相手は無学のケモノたち。まともに闘うな。ミンアウンラインの弱点を探すのだ。

ダウェーで生まれ65歳まで生き延びた。幼馴染、クラスメート、同僚だけではない。人生を通じてミンアウンラインに悪意や恨みを抱く敵もいるはずだ。国民を困窮に陥れ、家族でのうのうと蓄財に励んできた一家だ。本人のみならず夫人、バカ娘、バカ息子に怒りを抱く身近な証人を探し出せ。そこから戦術は生まれる。

繰り返すが、若人たちよ!絶対死ぬな!未来を生きろ!

重大なヒントを提示しよう。ミンアウンラインはナゼ2月1日に決起したのか?
クーデターの翌日は2月2日である。
2002年12月にネウィンが死去して、完全にこの国を専横してきた軍事独裁者・単主絵の誕生日でもある。

ミャンマーの習慣に従うなら、家族、親族、世話になった昔の部下たち、一族郎党が集まり全員で単主絵の誕生日を祝福するはずだ。だが誕生日のウワサは流れてこない。一月経っても誕生日のニュースは流れなかった。ナゼなのか?

誕生会が開催されなかったから、というのが合理的な説明ではなかろうか?
ナゼ? 前日のBreaking Newsクーデターで単主絵の誕生日はドタキャンされた。
国軍関係者はそれどころではない。上級大将最高司令官のもとへ駆けつけた。

メルマガは分析を重ねた。
単主絵の誕生会を隠蔽することがクーデターの主目的、と読んだ。ミンアウンラインは浅はかな考えでクーデターに突入した。単主絵の現状が世間に知れると大騒ぎになる、と一人慌てた。

ミンアウンライン唯一の後ろ盾である。官位官職はない。だがそのニラミは国防軍の将軍すべてが震え上がるほどの恐怖政治をもたらした男である。
部外者でその秘密を知るのは観察力の鋭いスーチー唯ひとりである。

だからこそミンアウンラインはスーチーを怖れ、危険視し、厳重に拘禁し、個人弁護士との面会も不当に許可しなかった。ましてやスーチーとマスコミを接触させたら大変なことになる。
気が動転したミンアウンラインはウォーキートーキーなどという微細な罪状でスーチーを隔離してしまった。

スーチーは“民主化”と“自由”のためには決して譲歩しない鉄のオンナだ。それだけにスーチーの始末に苦慮し、いまも手も打てずに悶々としている。拘禁期間が過ぎると、訳の分からないCOVID-19規則違反として拘束期間をさらに延長した。

ウォーキートーキーにしてもCOVID-19にしても微罪である。スーチーを一般世間から隔離せざるを得ないところにミンアウンラインの限界が見えてくる。クーデターを起こしたもののミンアウンラインに打つ手がない。国内のみならず、国外からの非難の大合唱に面食らっている。

世界中の目はいまスーチーに注がれている。ミンアウンラインの能力ではこのスマホ時代を御しきれない。ロヒンギャーのグループですらCDM運動に参加しスーチーの釈放を要求している。迂闊に始末したらミンアウンラインひとりに全責任が圧し掛かる。ミンアウンラインに落しどころも決着の解決策もない。迷走し続けるだけである。

このような無策状態は非常に危険である。落しどころも考えず武力で鎮圧しようとしている。筋金入りの独裁者ネウィンと単主絵は血の海を眺めても平然としていた。小者でチビのミンアウンラインは自分が追い詰められるだけだ。肚も据わらず度胸もなく戦慄している。

ミンアウンラインの履歴はすでに見てきた。非凡どころか愚鈍な将軍である。だからこそ単主絵は最高司令官として自分の後継者に選んだ。自分が耄碌したときに、寝首を掻かれるリスクが最も低いと踏んだからだ。

単主絵が構築した恐怖王国では、最も野心が乏しく野戦での軍功がほぼゼロの二人の大将を自分の後継者として指名した。それがメガネを掛けたテインセインとチビのミンアウンラインのコンビである。特に後者は年齢も下っ端で肝っ玉が小さい。

ミンアウンラインにとり、鉄のオンナと対峙するのは気分が滅入る。だから直接対決は避けたい。そこから迷走が始まった。軍隊・戦車を投入して自国民の若人を大量虐殺していく。大量殺人は大罪である。どこにも正義はない。

♪地球の終わりまでキサマは許されない♪ 国民の怒りは大きい。全国で地響きを立ててその声はミンアウンラインに跳ね返ってくる。
Vol.222を熟読いただいた方、ここまでの推理はご理解いただけたでしょうか?

繰り返すがミャンマーは複雑な国である。コンビニ的ひと括りをお望みの方は、ここでゲームを降りていただきたい。無料メルマガ購読中止をクリック願います。



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・03:ジェームズ・ボンドか大石内蔵助?

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これからは慎重な言葉使いが要求される。祇園一力茶屋で遊ぶ大石内蔵助の仮名手本忠臣蔵を真似てみたいものだ。警察スパイの語学力でついてこれるだろうか? 老獪学で学んだジェイムズ・ボンドもオモシロイ。これからはサイバー攻撃の時代だ。心理戦で勝負したい。

前々日はヤンゴンのSanchuang町区が警察隊に取り囲まれた。ダゴンセンターからそう遠くはないところだ。軍隊が投入されたとのウワサもある。デモに参加した若者は身の危険を感じ横丁に逃げ込んだ。銃を持った警官がジワジワと包囲網を狭めてくる。絶体絶命だ。見かねた一般家庭が次々に錠を外し若者たちを匿った。

夕日が沈み辺りは暗くなっていく。まだ20歳そこそこの少年・少女たちである。暗くなるまでに帰宅しないと両親に怒られる年齢である。ベランダの隙間から覗くと、警官と兵士が一軒一軒家捜しをやっている。その軍靴が一歩一歩近づいてくる。

ドアが激しく叩かれ、応答しないと大型カッターで錠を壊すと大声をあげる。パニックの瞬間だ。決心して匿った家庭がドアを薄く開ける。あっという間にこじ開けられ冷酷な恐怖の取調べが始まる。

ビル全体に響く甲高い声は特高警察の常套手段だ。詰問される家だけでなくビル全体が恐怖に包まれる。NRC(*身分証明書)の提示とともに、この家の住人を詰問する。誤魔化せば男女に拘わらず警棒で殴りつける。

見るからにオドオドした若い男女が真っ青な顔でNRC不所持を自白する。身元がばれるのを恐れてデモ参加者はNRCを持たない。日本人からすると、戦時中に戻った気分だ。全員がNRCの携行を義務付けられている。ミャンマーでは他人の家に宿泊するのは特別の許可が必要とされる。

何の心配もない平和な日本では英語のCurfewは縁遠いものだ。これは戒厳令下の夜間外出禁止令を意味し、外泊は特別届出が要求される。日本からTVを通してミャンマーを眺める。ヤンゴンからYouTubeを通して日本を眺める。そこは真逆の世界だ。

表で待機する囚人護送車はすぐに満杯となる。頑丈な鉄の網で囲まれた警察の車である。
学生情報によれば、逮捕者で満杯のある護送車は後のドアを閉める際に警官がガス弾を投げ込んだという。アウシュビッツのガス室だ。人道的犯罪がミンアウンラインの命令で執行される。

ミンアウンラインを心理戦で追い込む。地球上に散らばったミャンマー人が、ミンアウンライン糾弾の声を無差別に無限にアップする。自国民の大量虐殺は万死に値する。ジェノサイドは人類の敵だと。



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・04:CDMの基礎学習

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そもそのCDM(*市民不服従運動)をどうして国軍が目の仇にしているのか、そこから説明に入りたい。

CDMは名前の通り、対話によらず突然クーデターを起こした国軍の独裁政権に対して不服従運動をミャンマー全土で連日繰り返えしている。武力で脅迫されても殺戮されても絶対に屈しない全国民の強い意思表示である。軍事独裁政権にほぼ全国民が反対している。

銀行・病院・運送・港湾・石油ガス精製工場・学校など多数の政府機関がストップすればミャンマー経済は壊滅する。そこに働くスタッフが解雇のリスクを冒してまでも出勤拒否を続行している。それが全国展開のCDM運動だ。

それをミンアウンラインは極度に恐れている。出勤拒否の政府系スタッフに対して罰則規定を設けた。それを唯一の根拠に、戦車・兵隊を投入し、ガス弾・強烈なゴム弾丸・スタンガンで無差別攻撃を展開している。

軍事独裁政権に正義がないことを国民のほとんどが見抜いている。見えないのはミンアウンラインとその一派だけである。解雇される危険を冒してまでCDM運動に参加するのは勇気が要る。国難に対しての怒りである。それがTVで報道されるミャンマーのBREAKING NEWSである。

ミンアウンラインの最初の言いがかりは、ドナルド・トランプ案を逆用した2020年11月8日の国民総選挙である。確たる証拠もなく多くの不正が発覚した、とUEC(*中央選挙委員会)のメンバーを強制的に解散させ、軍人メンバーに入れ替えた。第三者による調査などではない。

それからはヤリタイ放題である。政府系病院の医院長、教育関係のトップなどが軍人関係者に入れ替わった。不服従のスタッフが次々に首を切られていく。いまミャンマーでは不合理な処分が連日身近で行われている。

2008年憲法には、国内で不穏な情勢に陥ったらクーデターを起こすと書いてある。だが国軍は国内に騒乱状態を作り出すためにクーデターを起こした。自分たちの2008年憲法に照らしても矛盾している。ミンアウンライン一派は狂ったとしか思えない。

スーチーが種を蒔き、国民が“民主主義”と“自由”の萌芽を感じ始め、国家財政が健全なものに向かい始めたいまの時期にナゼ? これが最大の疑問である。ミンアウンラインがバタバタと人事入れ替えを行ったクーデター政権が、スーチー第一次政権より、よい生活を国民に保障できるとは到底思えない。



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・05:ターゲットはNLD撲殺

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どこに正義はあるのか?
事態は最悪の混乱状態だ。しかも大量の若者が路上で虐殺されていく。その混乱に隠れて、NLDの主要メンバーが自宅に押し入った兵士や警官から狙い撃ちされ撲殺された。ミンアウンラインの狙いがスーチー憎しのNLD壊滅にあることが見えてきた。

Shwegondine町区にあるNLDの本部が急襲されたのが2月10日(水)深夜であった。国軍・警察・私服の一団が大型カッターで鍵を切断し、入口ドアをぶち壊して、突入した。離れた場所にいる警備員は為すすべも無くCCTVでその模様を凝視していた。

深夜とは夜間外出禁止令の時間帯である。急報を受けたNLDの責任者たちはCurfewが解除される午前4時まで自宅を出れない。指示を仰ぐべきスーチーもウィンミエン大統領とも連絡できない。パソコンのCPU・プリンター・スキャナーは持ち去られ、CCTVのケーブルは切断され、絡み合った配線だけが残された。

小型金庫は持ち去られ、大型金庫はドアが開けっ放しで中身は空っぽだった。
現金と銀行通帳が入っていたがどれほどの被害総額か分からない。そして重要なのがゲストブックだ。NLD本部を訪問した賓客の署名入りリストである。

2015年の歴史的大勝利以来、この本部は国内外の支援者の聖地詣での様相を呈していた。
国税庁や検事局の家宅捜査はおなじみだが、ここミャンマーでは捜査令状の読み上げなど一切ない。これがミンアウンラインが実行中の大犯罪である。正義などどこにもない。

これらすべては生徒から教えてもらったホットニュースである。現場に駆けつけようとしたが、厳格な父親が自宅に鍵を掛け外出できなかったという。若者たちは精神的にパニック状態に陥っている。エビデンスとなる厖大な動画・写真はアップロードされ、いつの日かミンアウンライン裁判の証拠として提出されることだろう。

オランダのハーグにあるICJ(*国際司法裁判所)。
スーチーの援助なしでミンアウンラインは大量殺人、そしてジェノサイドの糾弾に何と申し開きをするのだろう。

それとも怒り狂ったミャンマー全国民の人民裁判にかけられるのだろうか?
チャウシェスク夫妻は、寒々とした雪景色の裏庭で銃殺刑で崩れ落ちた。
このミャンマーでは、太陽が情け容赦なく照りつける灼熱地獄のなかで処刑されるのだろうか?

ヤンゴンの街のウワサではネイピード郊外山腹には北朝鮮が掘った長いトンネルが中国雲南省まで達するという。気の小さい、そしてチビのミンアウンラインは現在その奥深くで息を潜めているという。これはあくまでもウワサだ。何一つ裏づけが取れたわけではない。

ミンアウンラインの気弱な性格なら有り得ることだ。無責任なウワサには尾ひれがつく。コンピュータ制御のミサイルが長いトンネルの中を大蛇のごとく曲がりくねり、ミンアウンラインに向かい低空飛行で追跡していく。ミャンマーの若者はゲーム感覚でウワサを楽しむ。

ミンアウンラインは無辜の民を空爆までして殺戮するようになった。しかも自国の同胞民族に対してである。あのヒトラーですら殺戮の相手は他民族であった。その罪の深さは歴史に深く刻まれ、決して拭い去ることはできない。

キサマがミャンマーの地に吸わせた若人たちの血は、大海の水を使い尽くしても洗い落とすことができない。シェークスピアのマクベスの台詞だ。
♪Kabar Makyay Buu♪<地球の終わりまでキサマは許されることはない>だ。

気が狂っている以上、時間の余裕はない。ミャンマーの無辜の人たちが、これ以上殺戮されるのを見逃してはいけない。先を急ごう。だがミャンマーの複雑さを理解せずには、話を進める訳に行かない。師匠からも応援のエールを頂いた。だが筆力の限界である。年老いて学なり難しを痛感する。



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・06:単主絵かミツヒデか?

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バースデーパーティに戻ろう。本来なら家族、親族、世話になった昔の部下たち、一族郎党が集まり全員で祝福する日が2月2日である。単主絵子飼いの部下が、いまはこの国のトップとなって、大恩人であるこの老人のネイピードの大豪邸に集結する。

何度も言うように、国防軍は自民党と一緒で一枚岩ではない。集結するミンアウンライン、ミエンスエ、テインセイン、シュエマン、それぞれに派閥ができ、考えは異なり、バラバラである。だが単主絵の瞳が黒いうちは誰一人として、何も言い出せず、行動に出ることは絶対にありえない。

それを見抜いたのがスーチーだ。スーチーと単主絵がネイピードの大豪邸で超極秘会談をもったのは2015年12月04日。密約の内容は絶対に漏らしてはならない。墓場まで・・という約束である。同席したのは単主絵の孫唯一人。このNSTAこそ唯一の生き証人である。

あれから5年の月日が経った。
単主絵は自分と家族の安全、そして死後の訴追を逃れるために、スーチーと密約を交わした。その代償としてスーチーが推し進める“民主政権”へのお墨付きを与えた。無冠の帝王のお墨付きはスーチーの第一次政権を通して有効であった。

これこそスーチーが繰り返す『ミャンマーは複雑国家なのです!』の神髄である。
単主絵はとっくに名誉官職を離れ、けばけばしい勲章もすべて取り払い、いまはひっそりとネイピード郊外に暮らす老人である。

だが腐ってもタイ。ただの老人とは違う。日本でいえば水戸のご隠居・黄門様である。
悪代官どころかミンアウンライン、ミエンスエ、テインセイン、シュエマンというこの国の軍事政権トップが一段も二段も低い所に下がって頭を畳に擦り付ける、そういうご隠居さんである。

いまミンアウンラインがやっていることは、黄門様が与えたお墨付きに謀叛する行為である。なぜMAHはハッと平伏せずに謀叛を企てたのか? 話がヤバクなるので、これからはバカ殿を“明智光秀”または“ミツヒデ”と暗号で呼ばせてもらう。警察スパイの歴史学専門家がどのレベルか試してみたい。

正直な話をすると、雑多な生徒たちと将来、ミャンマーのスパイ学校で歴史学の講座を開設する企画も検討中だ。ミャンマービジネスはラーメン屋だけでなく、無限に可能である。

スーチーと単主絵の極秘対談を設定したのは孫のNSTAで、スーチーの右腕だったシュエマンとも言われている。詳細は英語版シュエマン著『レディと私、そして国家問題』に述べられている。だが政治家の回顧録を100%信じるか否かはアナタ次第。

かと言って全否定するのは間違い。徹底的に読み込むことだ。味のある重大ポイントがどこかに隠されている。その急所を見失っては回顧録を読む価値はない。
因みにVol.262前後でこの回顧録を5回位に分割して分析・解説している。

単主絵の恐怖手段は、有能な部下をライバルとして競わせ、血も涙もない軍人に育て上げる。そしてオレのケツの穴を舐めろ、と忠誠度を試す。牙を抜いた鷹や虎となったのが、子飼いのミンアウンライン、ミエンスエ、テインセイン、シュエマンたちである。それぞれにコワモテの将軍たちである。

だがあれから5年が経過した。単主絵の年齢からして、彼自身が最も恐れたネウィンの断末魔の年齢にオーバーラップしていく。ネウィンは90歳の誕生日まで矍鑠(かくしゃく)としていた。そしてカウントダウンがはじまる。人生のカウントダウンである。バイアグラでも名医でも治せない。人生の末路である。

単主絵が送り込んだ刺客はキンニュンであり、子飼いのこれらお庭番たちである。ネウィンの黒目が白濁しかけたとき、真綿で絞めるように自宅軟禁中に始末した。それがネウィンの断末魔であった。ネウィン92歳。

ロシアのスパイ学校KGBから学んだ単主絵はなにひとつ自分の手は血で汚していない。

明智光秀が決起したのは2021年2月1日まだ朝の明けぬうちであった。この日はスーチーの第二次政権が発足するその当日である。だがミツヒデの本能寺は翌2月2日の誕生日とこのメルマガは読んだ。それは絶対に阻止せねばならない。どうした訳かミツヒデの焦りは頂点に達していた。何を焦っていたのだろう?

ミツヒデがネウィンになろうとしたのか、あるいは単主絵になろうとしたのか、それは読めない。だが田中角栄の子飼いの政治家たちが、オヤジが弱ったのを見届けて、カクエイの真似をしはじめた。所詮フンドシ担ぎの能力しかないのに、天下の大横綱のマネをした。それが日本の政治の悲劇であった。

そこに集まる将軍は、ピンウールインの“国防アカデミー大学”では何期も上の先輩将軍ばかりである。軍隊で一年下は小間使い扱いである。体育会と同じだ。憲法上最高位に君臨する最高司令官といえども、ミツヒデの安っぽいクーデター論など跳ね飛ばされるのは分かっている。

だがミツヒデには焦る理由がある。
頭を押さえつけられていた重石がとれたからだ。頭の重石とは単主絵のことである。
単主絵の身の上に何かが起こった。それはなんだか分からない。いまの時点では何の裏づけも取れていない。だが何かが起こった。

焦るミツヒデは無能な頭で考える。
もしスーチーが単主絵への面会を求めたらどうなる。ただの老人の約束ではない。天下の水戸黄門のお墨付きである。『アンクル!気はお確かですか?子飼いミンアウンラインが謀叛を起こしましたヨ!』

スーチーは理路整然と説けばよい。
『子飼いのミンアウンラインが謀叛を起こした以上、天下の水戸黄門のお墨付きは反故となりました。それともアンクルがその手でミンアウンラインをいますぐ始末なさいますか? そうでなければ、私も約束を守る必要はありません』

スーチーが迫るのはミンアウンラインを始末するか、アンクル一家を人民裁判にかけるか、二者択一という簡単な質問である。

スーチーとしては孫を同席させても良し、シュエマンを同席させても良し。
ミツヒデはこの光景を考えるだけで気が狂いそうになる。その結果が軍隊に重量戦車を突入させ、警察隊に虐殺用銃を発射させ、無差別のジェノサイドである。

人類の敵としてその責任は取ってもらわねばならない。個人ひとりの極刑ではすまない。
これはヤンゴン市街で展開された一般民衆の大量虐殺である。しかも同胞の大量虐殺である。ミツヒデの名前で執行されているジェノサイドである。国際司法裁判所でも極刑の判決は免れないだろう。

人民裁判であれば、もっと残酷な結末が待っている。
恨みを買うのはミツヒデだけではない。コロナ禍で国民は日銭が入らず日々の糧に苦しんでいる。自分たち一家だけは濡れ手に粟の蓄財だ。当然夫人も同罪だ。それだけだろうか?

ロシアで庇護されているとウワサされるバカ娘も、タイに逃避したと伝えられるバカ息子も同罪だ。
それだけではない。ミンアウンラインの孫の代、その子孫、末代に至るまで一家の悪行が語り継がれるだろう。♪地球の終わりまでキサマは許されない♪と若者たちは唄っている。

理由もなく娘を殺された父親、理由もなく息子を殺された母親、突然友人を・恋人を奪われた若者たち。彼らの恨みはミンアウンライン一家を人民裁判で処分しても拭われることはない。

ミンアウンラインはヒットラー以上の大罪を犯したのだから。
それはミンアウンラインの大罪はミンアウンラインひとりではない。加担した家族、同類が大勢いる。

世界の正義が見守る中、彼らには責任を取って貰わねばなるまい。

ネウィンの例で分かるとおり、単主絵にも黒い目が白濁する日はいつかはやってくる。
そして記憶も薄れる。スーチーとの密約も忘れてしまったかもしれない。
だが生き証人の孫NSTAに知らぬとは言わせない。その鍵はスーチーだけが握っている。

明智光秀に告ぐ!
何を焦っているのだ。どうして絞首刑の13階段へ急ぐ。どうして自分の家系図を末代まで血で汚すのだ? オマエの孫、そして子々孫々までもが、決して許されず、その重責を負わされるのだぞ。

オマエは充分に殺戮した。同胞の民族をだ。
だが救いの手は唯一つある。それはオマエが憎しみ嫌ってきたスーチーだ。
オマエが私腹を肥やしてきた巨額の財産すべてをミャンマー国民に返却することだ。

そして貪欲な夫人、バカ娘、バカ息子、さらには孫の資産も含めて透明性と説明責任をミャンマー国民が納得するまで果たした上で、すべて国民に返却することだ。

それでは充分でない。
ありがたいことにミャンマーは仏教の国である。家族全員剃髪の上、生涯仏門に入り、生涯許しを請うことだ。その上で、スーチーに許しを乞えばよい。

スーチー自信は慈悲の人だが、これだけは個人では答えられない。
自分の哲学を示してミャンマーの人民に相談することだろう。

単主絵一家が極度に怖れた“チャウシェスク夫妻の崩れ落ちる瞬間の断末魔”。
ヤンゴンの秘密の場所に行けば中国製海賊版DVDが手に入る。
ネイピードの長いトンネルの中でも構わない。ジックリと鑑賞してみることだ。

家族団らんとはいかないだろうが、それぞれにコピーを送ってやればよい。
断末魔のビデオは実に殺風景なものだ。
だが何の理由もなく路上で殺害された家族、友人の悲しみと怒りに想いを馳せることができるだろうか?

ただいまのヤンゴン時間3月11日(木)午前9時00分。
これから発信トライ。




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