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<ミャンマーで今、何が?> Vol.442
2021.07.01
http://www.fis-net.co.jp/Myanmar

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━━【主な目次】━━━━━━━━━━━

■小バカが大馬鹿に!?!その6

 ・18: カモフラージュ序章

 ・19: 単主絵の身辺調査

 ・20: NSTAはスーチーの切り札

 ・公式ツイッター(@magmyanmar1)

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・18:カモフラージュの序章

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言論の自由が封殺されたこのミャンマーで、提供される情報は政府のマウスピースと言われる日刊英字紙GNLMと、ビルマ語版アリンとチーモンの2紙のみである。
ビルマ語を解さぬ身としては情けないが、英字紙のみにしがみつき、そこにアリの一穴の活路が潜んでいないかとガムシャラである。

朋あり遠方より来るで昨日は愉快だった。徒歩圏内の美味なタイ料理レストランで生の現地情報を解説してもらった。

ミャンマー国民にはFBがウワサのネットワークとしてダントだ。軍が最初から取締の対象としたのはFBであった。だがSNSを完全に封鎖するのは不可能と断念した。今はネットもWiFiもほぼ解禁状態である。

ミャンマー全土を掌握しようと必死の軍部が軍用連絡に支障をきたしたのが本当の所らしい。国軍の弱点がひとつ露呈した。だが敵には古典的な手法、停電作戦、が残されている。油断してはダメだ。

謎の人物の解説では、ミャンマーを取り囲む国境地帯には反政府運動の放送局が幾つかあり、ビルマ語あるいは英語で広報活動を行っており、それにプラスして、英国のBBC、米国のVOAなど、更には中国、インド、ロシア、シンガポール、タイなどからも情報を得て、人々はかなりバランスの取れた国際情勢に接していると言う。

そのツールがスマホのみと教えられ、これからはスマホを自在に操らねば淘汰される時代である事を痛感した。人差指のタイプでオタオタなどメルマガ発行の資格は無い。気合を入れ直した。



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・19:単主絵の身辺調査

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シュエマンとMAHについては一通りご紹介した。

今度はミャンマー劇場最大の興行師、英語で言えばプロデューサー、正確に言えば悪の権化、多分人類史上最強の独裁者について語りたい。

マスコミはとっくに引退し、役目は終わった人物として、関心を払わないが、このメルマガはシツコクこの人物こそ無冠の帝王で、この人物を知らずにはミャンマーを語れないと述べてきた。前口上はこれくらいで、本題に入りたい。

BNのVol.222から編集して引用したい。

単主絵は1958年4月から11月まで8ヶ月間ソ連邦のKGBが主宰する陸軍将校の特別コースに派遣され、帰国後、心理戦争司令官となり、1963年12月18日中央政治大学のインストラクターに就任した。

1969-1971年再びソ連のFrunz Academyで高級司令参謀コースで2年間も特訓を受け見事に卒業している。
この部分はウィキペディアの英語版には記載され、日本語版では欠落している部分である。
ノンポリが英語学習の必要性を説くのはこの為で、日本語では世界が狭く見える。

単主絵は国軍で出世した武闘派とは全く異なり、1958年2月26日に新設されたばかりの心理戦争部門に移管され、これをキッカケにKGBの特別コースを受講している。

その面ガマエから、そして外国人への無愛想な対応から、獰猛でガサツ、無教養で非情な独裁者と印象を語る外交官は非常に多い。元大使などに取材したジャーナリストたちも同様の結論である。それはマチガイであると言うのがノンポリの観察である。

単主絵はカレン族虐殺で野戦経験はあるが、ほとんどは超エリートの情報畑という出世街道を邁進してきた。

極め付けはソ連邦の高級司令参謀コースを落ちこぼれることなく、ロシア語で2年間も特訓を受け卒業したと言う事実である。

面ガマエの下には実に非凡な能力が隠されている。それを評価出来ねば外交官でも、ジャーナリストでもない。

その体得した心理作戦を国防には活用せず、国内全土に恐怖政治を徹底させた。その能力たるや並の将軍では無い。

その恐怖政治も、単主絵が最も苦心したのが、軍隊組織内部での恐怖心の創造であった。これは大企業内部での重役人事に似た所がある。
優秀な部下を競わせ、忠誠心を誓わせ、最後は今日不信を募らせる。
あまりの酷さに、国際社会の、人権団体の、あるいは海外メディアの標的になると、すべての罪をおっ被せて、担当将軍をいとも簡単に切り捨てる。これこそソ連のエリート士官学校で学んだ成果だろう。

余談になるが、単主絵の懐刀テイザーは戦闘機などの兵器購入輸入で財を成しミャンマー随一の政商にのし上がった。その購入相手国はソ連である。
上記の経歴からしてソ連・ロシア政府、ヤンゴンのロシア
大使館と単主絵に繋がる想像以上に太い緊密なパイプが出来上がっていると見るべきだ。

その傍証が、ネウィン時代からのインヤレークホテルで、これはソ連邦政府の建設寄贈である。見返り無しのドネーションだと信じられますか?相手はソ連ですよ。これは歴史的な証拠で、新しきは単主絵が信頼し可愛がる孫のNSTAが友人グループと雪のモスクワを訪れている事で、想像が膨らみ合理的な納得に至る。

もう一つの傍証を挙げたい。
例年新年の北京詣では単主絵の恒例行事であった。
ソ連仕込の独裁者にとっては、中国は陽動作戦のカモフラージュで、実際はネイピード/モスクワ回線を隠匿する心理作戦であった。

陽動作戦の裏返しだが、単主絵は常に雲隠れするようにマスコミの手の届かない所で棲息していた。マスコミに騒がれる大物
軍人たちはすべて使い捨ての単に道具であった。テインセインも含めてだ。

使い捨てにされる将軍からしたら人生は虚しい。これほど忠誠を尽くしたのに御払い箱とは!

単主絵からすると、オマエにはもう十分にタップリと稼がせてやっただろうという事になる。
ミャンマーの軍人は出世する程に金回りは良くなる。ミャンマーの方式は星の数に従って、子供の教育費、奥方の贅沢三昧費用、ガールフレンドのお手当、シンガポールでの老後医療費などを、在任中に自分で稼ぐシステムが出来上がっている。

ヤンゴンではいつ頃かは不明だが、ルーマニアのチャウセスク大統領夫妻が簡易裁判の結果、雪の降り積もった寂しげな裏庭に引きずり出され、銃殺刑に処せられた秘蔵ビデオが人気をよび街中に出回った。なぜ人気を呼んだのか知らぬが、自国の非情な独裁者に重ね合わせてウサを晴らすのだと聞いたことがある。
ウワサに敏感な孫のNSTAが家族で鑑賞した可能性は十分にある。

この国では大統領も最高司令官も使い捨てだとスーチーは覚めた眼で見極めた。
そこで極秘会談の伝手を秘密ルートで真剣に探った。

使い捨ての大統領・最高司令官との個別会談から僅か2日後に極秘会談が実現した。しかも延々2時間におよぶ会談となった。



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・20:NSTAはスーチーの切り札

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ただ一人孫のNSTAが控える中、スーチーはこの無冠の帝王から、2015年の総選挙も包括する言質を取り付けた。

スーチーはこの極秘会談で約束されたことは、墓場まで持っていく素振りを見せているが、MAHが忠誠を尽くしてきたメンターに嘘つきの汚名を着せる積もりなら、NSTAを証人として軍事法廷に呼び出す手もある。

スマホが言うことを聞かなくなった。
只今のヤンゴン時間7月1日午後2時20分。

東西南北研究所



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