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<ミャンマーで今、何が?> Vol.92
2014.05.02

http://www.fis-net.co.jp/Myanmar


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■言うまいと思えど・・・

・01:欧州初のミャンマー直行便

・02:水祭りのパンドールに教育的指導

・03:雨乞いの祭り

・04:トレーダーズがスーレー・シャングリラにホテル名を変更

・05:ヤンゴン中央鉄道駅地区の総合開発計画

・06:季節の変わり目か、気象警戒警報が発表される

・07:大雨、ヒョウがサガイン州に直撃

・08:電気ショックで村民と牛2頭が死亡

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ミャンマーの最も暑い4月も終わりだが、これで安心してはいけない。これからスーパー・ホッテストの5月がやってくる。水祭り期間中、政府は全力を尽くして停電の発生を極力抑えていたが、今は停電のオンパレードだ。しかも、朝食の準備に取り掛かろうとする途端とか、晩飯という時間帯に、突然の停電だ。当然のことながら、エアコンは駄目、冷蔵庫も駄目、扇風機も駄目、水道を上階に汲み上げるポンプも駄目、パソコンも駄目、もちろん照明も駄目、となると、すごすごと蚊帳の中に閉じ篭り寝釈迦仏となる。静音型発電機が町内を揺るがす中、そのまま寝入ってしまうこともあれば、いろいろなことを考えさせられることもある。こうしてミャンマー人の精神力は鍛えられていく。

日中は日中で猛暑が続く。サイカーの運転手がグッタリと木陰で寝込んでいる。ヤンゴン名物の野良犬たちも路上駐車した車の下でへたり込んでいる。40℃を超えた記録がミャンマー各地から飛び込んでくる。これほどの暑さ、ではなく熱さになると天空のバランスも崩れるのだろう。遠くに雷鳴を聞く。もう少しの辛抱で雨季がやってくる。だか、お湿りはまったくない。気分的にはイライラと辛抱が交錯する。こういう状態が5月である。だが、地方からは大粒のあられがブドウ農園に被害を与えたとか、真昼の突風が巨木を倒したなどのニュースも飛び込んでくる。確実にモンスーン雨季は近づいている。日本人なら、梅一輪ごとに春を待つその風情、その裏返しの強烈なトロピカル版が、ミャンマーの5月だ。

今週のメルマガは、この熱さに負けて、無差別に最近の話題を拾ってみた。ミャンマー渡航のお役にでも立てば幸甚である。



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01:欧州初のミャンマー直行便

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ドイツの航空会社コンドル社がミャンマー・欧州間に始めての直行便を就航させた。だが、今回はそのニュースではない。その就航を祝う式典でシュエダゴン・パゴダに見立てた金色に輝く見事なケーキに同社経営トップと主賓のドイツ駐在ミャンマー大使夫妻が満面の笑みでナイフを入れている写真がフェースブックに掲載された。すると、多数の仏教徒たちから抗議のメールがソーシャルメディアに流れた。「これは宗教を侮辱するものである」、「我々の最も崇拝するパゴダがケーキカットされるのは実に悲しい」、「ドイツ駐在のミャンマー大使は元国防軍准将のウー・ソーンウェである。シュエダゴン・パゴダのケーキカットなど宗教を冒涜する以外の何物でもない。航空会社首脳に注意する責任はミャンマー大使にある」とエスカレートする。同社広報は“もし侮辱されたと思われた方にはお詫びしたい。二度とパゴダは使用しない”と、簡単なお詫びを流した。

ミャンマーの国際化・開放化のみならず、言論統制の緩和、そして通信手段の急速な発達に伴い、このような文化摩擦は、今後いたるところで発生することだろう。そしてミャンマーが相互に交換する大使の数も急激に増えている。これはミャンマーに限ったことではないが、すべての大使館員がソーシャルネットワークの反応を予測できるものでもない。かといってガードを堅くしすぎると、某国の外務省のように、透明度が足らない。秘密主義に徹していると非難の対象となる。ウー・ソーンウェ准将! ニッコリ笑った白い歯が魅力的ですよ。今後も強面でない自然体でお願いしますよ。賛否両論は世の習い。こんなことは大将の太っ腹で笑い流しましょう。



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02:水祭りのパンドールに教育的指導

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グランド・ロイヤルといったらミャンマー庶民の高級ウィスキー。その会社がスポンサーとなった水祭りのパンドール(公演舞台)がブラックレーベル(黒ラベル)ではなかった、ブラックリストに指名されたというお話。これもソーシャルネットワークが原因。

同社は隣国タイの女性ダンサー8名を招き舞台上で体にぴったりと張り付いた超短めの衣装でダンスを披露した。同じ仏教国でも、バンコクならまったく問題とされない。だが、ここミャンマーは厳粛で敬虔な仏教国。特に舞台下から超短めの衣装を狙い撮りしたという、その写真が水祭り初日にソーシャルメディアに流れた。そして最新の通信技術の成果であっという間に好事家の間に広がっていった。その結果、水祭り翌日から13万人以上がこのパンドールに殺到したという。地方政府当局はCCTVを念入りにチェックした結果。初日夕方に警察が現れ即座に衣装を交換するよう主催者に求め、2015年の水祭りにはグランド・ロイヤルはブラックリストに指名すると警告した。今年のパンドールの3分の一がブラックリストの対照となるとお堅い当局は発表した。

これなども、軍事政権時代に発散できなかった鬱憤を今年の水祭りぐらいいいじゃないかという声もあれば、お堅い当局の教育的指導をその通り、ミャンマーには相応しい節度があるとうなづく人もいる。双方の言い分ともに時間を掛けて成熟していくのが時代であり、歴史であったような気がする。それにしてもソーシャルネットワークの進歩は驚異的だ。



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03:雨乞いの祭り

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ミャンマーは民族、文化、言語、宗教ともに非常に豊富な国である。主要都市で今年の水掛祭りが終わったと思ったら、マンダレー地区マハ・アウンミェイ町区のストランド道路では4月21-23日にモーコープウェ祭りが行われた。これは地元のナッツ神に暑気払いとモンスーン雨季の早い到来を祈願するもので、大勢の人が参加して綱引き大会が行われた。


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04:トレーダーズがスーレー・シャングリラにホテル名を変更 

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ダウンタウンの一等地にあるトレーダーズ・ホテルは約2年半掛けて改装工事を行ってきたが、4月28日にホテル名を“スーレー・シャングリラ” と変更して新規オープンした。


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05:ヤンゴン中央鉄道駅地区の総合開発計画

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鉄道省はヤンゴン中央鉄道駅複合地区総合開発の募集要項を4月27日発表した。その投資金額は20-25億米ドルに上るものと見られている。国内外の開発・投資会社、および合弁企業にミャンマー鉄道省が所有する62エーカーの土地開発の総合計画案を一ヵ月後に提出するという参加意思表明(Expression of Interest)を呼びかけている。これは国際入札方式に則ったもので透明性を保証し今年11月第3週には業者名を発表し、2015年2月または3月には起工式が行われるとしている。

現在ミャンマー政府は鉄道省に対して年間400-450億チャットの予算を割り当てているが、国際的的な事業形態に従って鉄道関連事業が開発できれば、年間予算の削減も可能となると鉄道省の副大臣は語った。なお、同総合開発地区にはビルの高さが海抜470mに制限される地区は含まれていない。



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06:季節の変わり目か、気象警戒警報が発表される

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気象・水文学の著名な専門家で元気象庁高官がフェースブックで、北西部から雷雲の大群がミャンマーに接近しており、4月28日夕方から72時間以内にミャンマー北部で大雨、雷雨、ヒョウなどを伴う鉄砲水や山崩れが発生する恐れがあると警告した。豪雨が降れば、風速は時速35-40マイル、突風が吹けば、風速は時速50マイルに達するとしている。

気象庁も4月28日午後2時、カチン州の大部分、シャン州、サガイン地区北部、バゴー地区、タニンタリー地区で今後24時間以内に大雨、雷雨が発生する恐れがあると警報を発している。マンダレー地区では豪雨が、その他の州・地区でも暗雲が空を覆っているとの報告がなされている。4月27日には、イラワジデルタのヒンタダ町区で100軒以上の家屋がヒョウにより被害を受け、約110名が避難所に収納されたが怪我等の報告はなされていない。

ここでもソーシャルネットワークが活躍している。というか、要は使い方次第ということだろう。



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07:大雨、ヒョウがサガイン州に直撃

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4月25日夕方、ミャンマー中部サガイン州カニ町区に大粒のヒョウと豪雨が直撃したが、人的被害は報告されておらず、熱暑からの一時しのぎになったと地元の人は語っている。ミャンマーは確実に季節の変わり目を迎えているようだ。



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08:電気ショックで村民と牛2頭が死亡

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一部地区では経済発展に沸く中、マンダレー地区からこんなニュースが飛び込んできた。村民と牛2頭が道端を歩いていると、突然頭上の電線が切れ垂れ下がり、一瞬にして彼らに襲い掛かってきた。この男性と牛2頭はその場で死に絶えた。

欧米の人権活動家であれば、死刑判決の裁判も受けずに、電気ショックとは非人道的だと非難することだろう。だが、東洋の人たちの考えは若干異なる。ここミャンマーでは何が起ってもおかしくない。一寸先は闇だ。人生の行き着く末は結局のところあの世でしかない。合掌。




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