鮮魚・活魚市況
2010年5月〜2010年6月

<協力>

中央魚類(株) 東京淡水魚卸協同組合 全国養鱒振興協会販売委員会
(株)うおいち 大阪

 
関 東

<鮮魚類>(中央魚類(株)鮮魚部扱い)

 5月の鮮魚類(天然および養殖)は、数量で前年比94%、単価で同109%の647円/kg、金額で同103%。
 このうち天然物の入荷量は前年比95%、平均単価は同106%の596円、金額で同101%。アジの入荷が回復し、カツオも小ぶりながら増えてきたが、スルメイカが2割も少なく、天然鮮魚全体の数量減・単価アップの一因となった。
 一方、養殖物は、入荷量が前年比86%、単価が同126%の1002円、金額で同109%。当月は、マダイが数量・単価ともアップ、ハマチとカンパチは数量が大幅減、単価は大幅アップ。
 5月の量販店筋(鮮魚部門)は4月に続き前年比95%を割ったところが多かったようだが、売りやすいスルメイカなどの入荷が依然不安定、刺身用カンパチは高騰している等から、6月も苦戦が続きそう。

■養殖ハマチ
 5月の入荷量は、野〆物が前年比60%の47.3t、活〆物が同77%の7.1t。平均単価は、野〆物が前年比115%の765円、活〆物が同109%の891円(前月単価は、野〆物が683円、活〆物が864円)。野〆と活〆の合計量では前年比62%。もともと端境期ではあるが、昨夏の九州
西岸における赤潮被害の影響が、ここへ来て顕在化しているという。品薄感から川下への売り込みはしづらくなっている。6月25日時点では、野〆物が900円中心、活〆物が950〜900円中心で強含み。
 一方、5月のフィレー入荷量は前年比71%の7.2t、平均単価は同105%の1298円だった。
■養殖カンパチ
 5月の入荷量は、野〆物が前年比75%の27.3t、活〆物が同63%の31.5t。平均単価は、野〆物が前年比141%の1241円、活〆物が同150%の1372円(前月単価は、野〆物が1175円、活〆物が1277円)。野〆・活〆の合計量では前年比68%。消費地市場は上げ止まっており、6月25日時点では野〆物が1250円、活〆物が1450〜1400円中心で保合。しかし、小型魚が増えるなど、在庫がさらに薄くなった感があり、産地側はまた強気に転じつつあるという。
 他方、5月のフィレー入荷量は前年比96%の5.3t、平均単価は同134%の2006円。
■養殖マダイ
 5月の入荷量は、野〆物が前年比101%の133.7t、活〆物が同104%の18.8t。平均単価は、野〆物が前年比136%の763円、活〆物が同125%の863円(前月単価は、野〆物が663円、活〆物が733円)。野〆・活〆の合計量では前年比101%。こちらも上げ止まりで、6月25日現在、野〆物が850〜800円、活〆物が1000〜950円中心でやや弱含み。
 他方、5月のフィレー入荷量は前年比118%の4.7t、平均単価は同132%の2142円。
■養殖シマアジ
 活〆・野〆物の5月の入荷量は前年比100%の2.4t、平均単価は同90%の1651円(前月は1627円)。6月25日時点では、野〆物が1500円中心、活〆物が1700〜16000円中心で弱気。
■養殖ヒラメ
 5月の入荷量は前年比94%の4.7t、平均単価は同150%の1764円(前月は1698円)。国内天然物(放流魚)が潤沢で3桁相場も見られることから、6月25日時点では1500円中心で弱気。
■養殖スズキ
 5月の入荷量は前年比116%の3.6t、平均単価は同106%の770円(前月は722円)。

<活魚・特種物>(中央魚類(株)特種部扱い)
 5月の活物関係(養殖物)は、マダイ・カンパチ・ヒラメが数量減の単価アップ、シマアジと国産クルマエビが数量・単価ともダウン。
■活マダイ
 5月の養殖活マダイの入荷量は前年比70%の42.5t、平均単価は前年比140%の883円(前月は710円)。6月25日時点では1000円前後だが、数は出なくなった。
 一方、5月の天然活マダイは、入荷量が前年比98%の5.3t、平均単価が同103%の1971円。
■活カンパチ(養殖)
 5月の入荷量は前年比81%の32.2t、平均単価は前年比145%の1400円(前月は1323円)。6月入り後も1400円中心だが、第4週は若干甘くなっている。
■活シマアジ(養殖)
 5月の入荷量は前年比95%の4.7t、平均単価は前年比97%の1826円(前月は1839円)。引き続き保合圏。
■活ヒラメ
 5月の養殖活ヒラメの入荷量は前年比108%の7.7t、平均単価は前年比146%の1528円(前月は1573円)。6月入り後は少し甘くなっていたが、韓国からの輸出ペースダウンなどから、やや強含み。
 一方、5月の天然活ヒラメは、入荷量が前年比76%の3.4t、平均単価は同120%の1903円。
■活スズキ(養殖)
 5月の入荷量は前年比48%の2.2t、平均単価は同106%の844円。
■活トラフグ
 5月の活養トラフグの入荷量は前年比125%の0.5t、平均単価は同106%の2299円(前月は2463円)。天然活トラフグは、入荷量が前年比149%の0.4t、平均単価は同79%の1451円。
■活ハマチ・活サバ(養殖)
 5月は、活養ハマチの入荷量が前年比73%の0.7t、平均単価が同113%の991円。活養サバの入荷量が前年比93%の1.3t、平均単価が同98%の2035円。
■活イサキ・活カワハギ・活ソイ(養殖)
 5月は、活養イサキの入荷量が79kg、平均単価が1137円。活養カワハギの入荷量が前年比65%の146kg、平均単価が同127%の2345円。活養ソイの入荷量が前年比587%の223kg、平均単価が同133%の1069円。
■活ハタ(養殖)
 5月は、活養ハタの入荷量が前年比483%の1.1t、平均単価が同123%の2241円。
■活クルマエビ 
 築地全社分の5月の活クルマエビ入荷量は前年比98%の39.2t。内訳は、国内養殖が37.7t(前年比99%)、国内天然が1.4t(同96%)、台湾産(天然)のみだった輸入が83kg。国内養殖物は、沖縄が0.4t、鹿児島が0.5tそれぞれ増えたが、西九州と瀬戸内はそれぞれ約1t、0.3tの減少。
 また、中央魚類扱い分の5月の国内物(養殖+天然)の平均単価は、前年比94%の3385円。低水温の影響か、引き続き60尾以下サイズが多く、30〜40尾サイズは逆に品薄気味。
■ニジマス
【鮮魚】(全国養鱒振興協会販売委員会扱い)
 5月の富士養鱒漁協の扱い量は35.3t(前年対比138%)、平均単価は647円/kg(同94%)。
 5月は、GWとその直前、並びにアユ釣り解禁に伴う淡水魚フェアーと満月が重なり、月末に向けて大きな荷動きがあり、出荷量は前年を38%、前月を6%上回った。価格は、前年を6%下回ったものの、前月比では3%上昇した。6月は、安定的な出荷量確保と価格の回復に力を注いでいく。
 富士養鱒漁協の6月の目標値は、数量36t、平均単価670円/kg。
【活魚】
 6月は、出だしこそまずまずの荷動きが見られた地域もあったようだが、中旬以降は全国的に梅雨入りして雨の日が多くなり、釣り場の集客は振るわなくなった。「現状では、飼料価格の値上げを魚価に反映させることは難しい」という声が多く、活魚関係者も厳しい状況にある。梅雨明けと夏休みで、釣り客が戻ることに期待したい。
■ウナギ(東淡扱い他)
 5月の東淡扱い分の入荷量は184.6t(前年対比96%)、平均単価は2850円/kg(同176円安)。
 シラスが大不漁だった今期は、12月と1月の池入れ量が少なく、土用丑の日(7月26日)に間に合う新仔は例年に比べかなり少ない。国内池揚げ価格は上昇し続けているが、消流は悪く、今夏も専門店はウナギの手当や価格設定で苦労するだろう。国産の値上がりを受けて、比較的値頃感のある台湾物の引合いが強まっているが、6月下旬現在、台湾物相場も強含んでいる。
■アユ・ウナギ・スッポン(中央魚類(株)特種部扱い)
 5月の養殖アユの入荷量は前年比106%、平均単価は同91%の1231円(築地全社分)。前年を上回る入荷量となっているものの、売れ足は依然悪く、単価は低迷したまま。アユ生産者にとっては、厳しい状況が続いている。
 5月の活養殖ウナギの入荷量は前年比105%の2.2t、平均単価は同92%の2451円。
 5月の養殖スッポンの入荷量は前年比114%の0.9t、平均単価は同101%の2774円。
■アワビ・ホタテ(中央魚類(株)特種部扱い)
 5月のアワビの入荷量は前年比70%の7.7t、平均単価は同113%の5493円(前月は5746円)。
 5月のホタテは、ボイル物の入荷量が前年比80%の3.2t、平均単価が同105%の634円。むき身貝柱(生)の入荷量が前年比76%の37.1t、平均単価が同128%の2283円。殻付きの入荷量が前年比70%の18.5t、平均単価が同106%の409円。

 
関 西

(株)うおいち大阪鮮魚第2課・第4課扱い分(5月)
  入荷量
(t)
前年対比
(%)
平均単価
(円/kg)
前年対比
(%)
コメント
養殖ハマチ 37.0 79 907 108

5月は高知・宮崎産などで、目廻りは約2.8kg、値幅は1100〜800円で、上値が前月より50円上げ、平均単価もアップ。6月入り後は保合圏だが、ブリが端境期のため、3kg台後半の魚は浜段階でその代替となる場面も散見されるという。

養殖ブリ 114.4 93 888 117

5月は鹿児島・長崎・大分・愛媛産などで、目廻りは5.5kg、値幅は900〜800円で、上値・下値とも前月より100円上がり、平均単価では120円強のアップ。品薄感は6月に入ってより強まっている。

養殖マダイ209.396 833 123

5月は愛媛・高知・三重・和歌山産などで、目廻りは1.5kg。値幅は1150〜700円と上値が前月より150円上げ、平均単価も同様。6月入り後は上値はそのままで下値が上げてきたが、第4週時点ではだいぶ落ち着いた印象。

養殖カンパチ 56.573 1,315135

5月は愛媛・高知・宮崎・鹿児島産中心で、目廻りは3.3kg、値幅は1550〜1000円で上値は150円、下値は200円、前月より上げた。平均単価で140円のアップとなったが、「上げ切った感もある」そうで、6月後半は概ね横這い。

養殖ヒラマサ 6.7225 1,189111 5月は愛媛・大分・宮崎産主体で、目廻りは約3.5kg、値幅は1400〜1100円と上値が前月より上げたが、平均単価はほぼ同レベル。6月4週時点では保合。
養殖ヒラメ 68.954 1,499157

5月は鹿児島・大分・熊本・長崎・愛媛の国内産で8割を占め、韓国産は2割。中心サイズは1kgで、値幅は2000〜1000円と上値が前月より100円下げたが、平均単価は逆に100円アップ。大幅数量減(前年比)は魚価回復で場外からの引合いが弱まったのが一因。6月4週時点では保合。

養殖シマアジ 10.1103 1,750 102 5月は愛媛・大分・熊本産主体で、中心サイズは1.2kg。値幅は2100〜1500円で、平均単価とともに前月並。今後は池揚げペース増が予想されており、6月4週時点ではやや弱含み。
養殖トラフグ 4.9200 2,100 115

5月は鹿児島・愛媛・長崎産で、中心サイズは約1kg。値幅は3000〜1500円と前月より上値が下げ、下値が上げるも、平均単価は変わらず。適サイズの在庫は少なめゆえ、6月4週時点では強含み。

養殖スズキ -- - -  

 

2010年7月の見通し

((株)うおいち 大阪「ストラテジー情報」より)


●養殖マダイ
 愛媛主体の和歌山、三重、高知方面からの入荷が中心となる。入荷量は昨年より少なくなりそう。産卵期が終わり徐々に良品が増えてくる。中心サイズは1.5・で、相場は昨年に比べ高値で推移する見込み。7月の予想相場(・あたり)は、2.0〜1.5・―1200〜700円、1.5〜1.3・―1200〜700円、1.2〜1.0・―1100〜700円。
●養殖ブリ
 7月は、抱卵も終わってサイズが小さくなり、相場は上がってくる。在池量は少なく、相場も強含みとなりそう。予想相場は、〆物(5〜4・)―900〜800円、フィレー(7〜6・4枚入)―1500〜1400円。
●養殖ハマチ
 高知、宮崎の新物(3・前後)を中心とした入荷になる。在池量、入荷量ともに昨年並の見込み。予想相場は1100〜950円。
●養殖カンパチ
 高知、愛媛、鹿児島からの入荷が中心となる。在池量は昨年より少なく、高値が続きそう。相場は1600〜1400円の見込み。新物の入荷は、7月中旬に鹿児島産が予定されている。
●養殖シマアジ
 九州(熊本、大分、長崎)、四国(高知、愛媛)からの入荷となる。相場は、1.0〜1.5・サイズで、2400〜1500円の見通し。
●養殖スズキ
 愛媛中心の入荷となる。3.0〜1.5・の大きめの魚が主体となりそう。在池量は昨年並、相場は1200〜500円の見通し。
●養殖ギンザケ
 三陸(石巻、女川、志津川)方面からの入荷となる。生産量は、原魚換算で昨年の約120%(重量比)が予想されるが、水温がやや低く成長が遅れている。
●アユ
 6月のアユ漁解禁に伴い、天然物もサイズは小さめだが少しずつ入荷している。主力となる養殖物は岐阜、和歌山、滋賀が中心で、熊本、大分からも入荷する。入荷量は多い見込みで、相場は昨年よりやや安くなりそう。養殖アユの予想相場は、1.0・10〜15入−1500〜900円/枚、3尾200g−260〜200円/枚、3尾180g−240〜180円/枚。
●クルマエビ
 養殖物は鹿児島、熊本、天然物は熊本、大分方面からの入荷となる。養殖物が中心で、入荷量は昨年並の見込み。養殖物の予想相場は、15g中心−3000〜2500円、20g中心−4500〜4000円、30g中心−5000〜4000円、50〜40g−5000円。